最後に、コア数を変化させながらの消費電力の変化を見てみた。M3A32-MVPはBIOS Setupに"Processor Downcore"の機能があり、これによりActiveにするコアの数を1~4に可変できる(残念ながらM4A79T Deluxeにはこの機能が無い)。そこで、これを使ってPhenom 9950とPhenom II 940の消費電力の変化を確認してみた。(以前Phenomの分析で行ったこれを繰り返してみた訳だ)。ちなみに今回はEPS12Vでの消費電力のみを示している。

まず待機状態(グラフ79)であるが、これはまぁコア数にあまり比例しない感じである。本当に待機状態だと、CPUのパイプラインに電源は供給されていてもクロックはホールド状態だし、Core i7のPowerGateの様に完全にコアへの電力供給が切れる訳では無い(つまりInactiveにしたコアにも電源は供給されており、リークに起因する消費電力は存在する)から、こんなものであろう。

ちなみに1コアの時だけ消費電力が多いのは、Windows Vistaが影でごそごそ何かしらやっていることに起因する。1コアの場合、起動後30分以上待機させてもまだ何かしらの処理が終わらないらしく、これに起因してちょっと消費電力が上がっていると言うわけだ。