Office 2008 for Macの新機能を利用して作成した文書は、旧バージョンのOfficeで開くとき互換性の問題が生じる。それを事前に防ぐのが「互換性チェック機能」だ。

互換性をチェックする方法は、文書作成中にメニューバーから[表示]→[互換性チェック]を選択して、ツールパレットの「互換性チェック」から手動で作業を行うか、ファイルの保存時にファイルダイアログで[互換性チェック...]ボタンをするかの2種類がある。

ファイル保存時にもチェックできるが、作業のやり直しが発生することも

2つの方法は、互換性に問題を抱えた箇所を手動でチェック & 修正するか、保存時に一括チェックするかという点で違いがある。Office 2008 for Macの新機能をできるだけ残しつつ、過去のバージョンのOffice用に合わせる形で修正を加えたい、という場合には前者の手動の方法を選ぶ方がベターだ。文書を保存して作業終了の間際になって互換性の問題を解消しようとすると、代替案探しに手間取ることが考えられるため、ファイルダイアログでの作業は最終チェック用と考えたほうがいいだろう。

「互換性チェック」画面では、[再チェック]ボタンをクリックすると、現在アクティブな文書に検出された互換性に問題がある項目が列挙される。表示された項目を選択し[修正]ボタンをクリックすれば、ツールパレット上部に表示された対象アプリケーションに適した形式に変換してくれる。結果欄に何も表示されなくなるまでこの作業を繰り返せば、互換性の問題がない文書の完成だ。

ツールパレットの「互換性チェック」で問題がないかこまめに確認しよう

互換性の問題が検出されると、[互換性チェック]ボタンが赤く明滅する

互換性チェック機能が警告した問題点を無視してしまった場合には、環境設定の「互換性」ペインを開き、「無視した問題をリセット」または「すべての問題をリセット」ボタンをクリックしよう。すると、次回互換性チェックを行ったときに、以前無視した問題点が表示されるようになる。

見逃した互換性の問題点を再表示する場合には、環境設定の「互換性」ペインを利用する