【特集】

~インストールから設定・活用まで~ すべてが分かるWindows Vista大百科

8 製品ラインナップ・どのエディションを選ぶべきか(1)

米田聡  [2007/01/30]

さて、ご存じのようにWindows Vistaには5つのエディションが存在する。Windows Vistaを導入する場合、まずどのエディションを選択するかが大きな悩みどころになりそうだ。そこで、それぞれのエディションの特徴を、筆者の主観を交えながら紹介していこう。

Windows Vista Home Basic

もっとも低価格に設定された、ホームユース向けのWindows Vistaだ。他のエディションとの大きな違いは、Aeroユーザーインタフェースが省略されている点だろう。この後の3章で紹介している透過(グラス)効果を使ったウィンドウデザインやWindows フリップ3D、ライブタスクバーなどを使うことができない。また、Tablet PC対応の機能も削減されている。

その代わり、導入の敷居は他のエディションに比べ低い。Windows Vista BasicユーザーインタフェースとClassicユーザーインタフェースのいずれかが使えればいいため、パフォーマンスの高いグラフィックスカードを必要としないからだ。

また、ホームユース向けをうたってはいるものの、Windows Media Centerやテーマスライドショーなどホームユースで便利に使える機能も削減されている。バックアップおよびリストアに関わる機能(システムイメージのバックアップなど)も削減されていので、ビジネス用途には(名称の通り)向かないエディションと考えてよさそうだ。

貧弱な印象を受けざるを得ないものの、先に述べたように低価格に設定されているので使いどころはあるだろう。たとえば、CPUやグラフィックスが非力なモバイルノートならAeroはもともと使用しづらい。また、やや古い非力なPCも同様だ。Windows Vista Home BasicもVistaベースの強力なセキュリティを備えるなど導入のメリットはあるので、非力なPC用に導入するための選択肢になるのではないだろうか。

Windows Vista Home Premium

Windows Vista Home Basicに、Aeroユーザーインタフェースをフル装備すると同時に、メディア機能……Windwos Media CenterやWindows DVDメーカーなど、上位エディション(Ultimate)に同梱されているメディア機能を装備。また、Tablet PCサポートも同梱させた製品だ。システムイメージのバックアップ機能などはWindows Vista Home Basicとほぼ同様に削減されているのでビジネス向きではないが、ホームユースとしては使い勝手がよさそうなバージョンである。

簡単にいえばWindows XP Media Center Editionに相当するエディションが、このHome Premiumと考えておけばよい。価格も手ごろに設定されているので、ホームユースでは、このエディションがもっとも導入しやすく、また導入後の不満も少ないといって良さそうだ。

Windows Vista Business

Home Premiumとは逆にメディア機能を大幅に削減する一方で、バックアップ関連機能など信頼性を高める機能をフルサポートするエディションだ。

メディア機能はHome Basicよりも貧弱になる。Home Basicには同梱されるWindowsムービーメーカー(Windows XPにも付属していた)すら削減されるからだ。Businessに付属するメディア機能はWindows Media Playerだけと考えていい。

ビジネス向きの機能はフル装備され、またホームユースではサポートされないWindowsドメイン参加も可能だが、上位バージョンのEnterpriseおよびUltimateには同梱されているBitLocker(ドライブ暗号化)や、Virtual PC Express(仮想PCソフト)は省かれる。

やや面白いのは、上位エディションの扱いであるEnterpriseでは省かれるSmall Business ResourcesがBusinessには同梱される点だろう。Small Business Resourceは、Windows Vistaがビジネスを強化するメリットを解説するガイダンスで、いわばビジネス向けだが初心者向きの内容なので、Enterpriseからは省かれるのだろう。

以上のようにBusinessは、ビジネス向きを前面に押し出してはいるものの、ホームユースに向かないバージョンとはいえない。Windows Media Centerは不要、メディア機能もサードパーティ製のソフトで補完が可能だからだ。システムイメージのバックアップなど、使っていて安心できる機能がフルサポートされる上に価格設定の面でも割安感がある。Businessもまた、ホームユースでの有力な選択肢になるといっていい。

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