NVIDIA

相変わらず製品数が多いのがNVIDIA。もっとも、nForce 500シリーズとかはカタログには残っているものの、現実問題としてこれを使った製品はかなり減ってきているから、実際に入手できる製品となるとだいぶ限られてくる。

表15 : ロードマップ

表16 : 製品仕様(Intel)

表17 : 製品仕様(AMD)

まずIntel向けに関しては、nForce 780i SLI/750i SLIを昨年末に発表したが、これに加えて1月にはnForce 730iとGeForce 8200を投入する。nForce 730iは既存のnForce 600シリーズの後継になるもので、これにグラフィックコアを統合したものがGeForce 8200になる模様だ。ちなみに統合されるグラフィックコアはGeForce 8000シリーズ(性能的にはGeForce 8400相当?)と見られるが、発熱の観点からも多少シェーダーの数を省くなどの対策が取られるものと思われる。

これに続く製品の話が全く無いのがNVIDIAらしいとも言えるが、チップセットはそれほど煩雑にモデルチェンジするわけではないし、Intel向けの場合次はNehalem世代となるから、チップセットの構造が完全に変わってしまう。なので、ここで色々作りこんでも仕方が無いと割り切っているのかもしれない。

これがAMD向けになると、もう少し手が込んでいる。まず1月にはハイエンド向けのnForce 780a SLI/750a SLIが投入され、続く2月にはnForce 730a/720aとGeForce 9200/8200が投入される予定になっている。もっともこのスケジュール、もう少し後ろにずれ込みそうな気配があるが。

それはともかく780a SLI/750a SLI/730aの3製品は、内部にGeForce 8200相当だと思われるGPU Coreを搭載する。ただGPU Coreは入っていても画面出力は搭載しない。では何のためかというと、Hybrid SLIを実施するためのもの。ノートとかメインストリーム向けにはともかく、エンスージャスト向けの製品にHybrid SLIを入れてどうするんだ? という気はしなくも無いが、入るらしい。当然ながら780a SLIは3-way SLIにも対応するものになる。この780a SLIと750a SLIが従来の590a/570a SLIを置き換える形になる模様で、一方その下のnForce 500シリーズはnForce 730a/720aで置き換える形になる。ちなみに730aと720aの違いは、

  • 730a:GPU内蔵ながら映像出力無し。Hybrid SLI対応。
  • 720a:GPU非内蔵、Hybrid SLI非対応。

ということになっている。このHybrid SLI、Intel向けの製品には無いが、これはAMD向けの製品にはメモリコントローラが無いことと無縁ではないだろう。逆に言えば、Nehalem世代のIntel向け製品には、Hybrid SLIの対応が含まれても不思議ではない。

一方統合グラフィックとしては、この730a/720aにGeForce 8200(?)相当のグラフィックコアを統合した、GeForce 9200/8200という製品がやはり2月前後に予定されている。こちらはどちらもグラフィックコアを統合しており、Hybrid SLIにも対応する。両者の違いはコアの動作周波数やシェーダーの数という事の様だ。これの登場をまって、GeForce 6000/7000シリーズは基本的にはフェーズアウトの方向に向かうと見られる。