Dock最大の変更点は、やはりその外観の変化だろう。Dockエリアは3D的な奥行きのある"金属板"となり、登録されたアイコンの姿がその金属板上に映るという仕掛け。実行中のタスクかどうかを示す三角形の印も、金属板に映る青白いランプに変わった。アプリケーションの起動とタスク管理を行うという基本機能は従来どおりだが、デザインの大幅な変更はOSのメジャーバージョンアップを感じさせるものだ。

奥行きのあるメタリックな外観が特徴の新しい「Dock」

起動中のアプリケーションには、青白いランプが灯る

縦の状態で左右に表示しているときは、金属板にアイコンが映らない

Dockの左右の領域を分ける線も、両者の性格の違いがより明確に分かるよう太い点線に変わった。アイコンにマウスを重ねたとき表示されるアプリケーション名も、半透明の吹き出しに変更されている。少々凝りすぎの感も否めないが、従来のDockに比べ見やすさが増していることは確かだ。

アプリケーション名の表示スタイルも変わった

Dockの機能ではないが、ユーザのホームに「Download」フォルダが設けられたことは、Dockの使い方に影響を与えている。Safariでダウンロードしたファイルの保存先としてデフォルト設定されているこのフォルダ、後述するスタック用の領域にあらかじめ設定されているため、Dockの新機能を否応なしかつ高頻度に使うことになるからだ。

ファイルをすばやく開く「スタック」

Dockの新機能「スタック」は、区切り線左側の領域を活用した"省スペース指向ファイルランチャー"だ。登録されたフォルダをクリックすると、グリッド状または円弧状にフォルダの内容が現れ、領域外をクリックすればサッとDockへ引っ込む。その2種類の表示効果は、デフォルトでは「自動」に設定されているため、フォルダの内容が多ければグリッド状に、少なければ円弧状に表示されるが、どちらか一方を強制することもできる。

ゆるい円弧状にフォルダの内容を表示する「ファン」

フォルダの内容を矩形領域内に表示する「グリッド」

表示方法は任意に選択可能

スタックの機能で表示されたファイルは、シングルクリックで開くことができる。利用頻度の高いファイルを登録しておくことはもちろん、アプリケーションランチャーとしても役立つはずだ。ドラッグ&ドロップでゴミ箱へ捨てたり、Finderのウインドウへコピー / 移動したりもできるので、なかなか便利に使える。

Dockに表示されるアイコンの順序は変更可能だ。Dock領域へ登録したフォルダアイコンを[Control]キー+クリックすると現れるコンテキストメニューから「表示順序」をクリック、名前 / 追加日 / 変更日 / 作成日 / 種類のいずれかの基準を選択する。ちなみに、Dock領域に表示されたアイコンは、表示順序の設定に沿っているため、ダウンロードフォルダの前面にはデフォルトの「追加日」に従い、もっとも新しくダウンロードされたファイルが表示される、という仕掛けになっている。