【特集】
昨年の10月、Appleからフォトグラフツール「Aperture」が発表された。RAWデータを直接取り扱いながらの高速な画像処理や、写真の一部をリアルタイムに拡大する「ルーペ」など独特のインタフェースが特徴だ。これらの機能を背後から支えているのが、Tigerで導入された高機能なグラフィックレイヤ、Core Imageだ。
TigerことMac OS X 10.4では、OS内部で重要な変革がいくつかあったかが、メディアレイヤの刷新もその1つだ。従来、メディアをコントロールする機能は、いくつかのモジュールに分散されていたり、直接ハードウェアを叩く必要があったが、整理統合されて統一的なレイヤとなった。それぞれのコンポーネントに"Core"の文字が冠されているので、Coreメディアレイヤと呼ぶこともできるだろう。
Coreメディアレイヤは、Core Graphics、Core Image、Core Video、Core Audioから構成されている。名前からも想像できると思うが、それぞれ2D、ビットマップ画像、動画、音声を処理するためのコンポーネントだ。Core Graphicsは古くからあったが、他のコンポーネントは新規導入されたものだ。
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Coreメディアレイヤ |
一般的に、このようなミドルレイヤを導入する目的は、アプリケーションのためにAPIを提供する事と、ハードウェアの違いを吸収するためだ。たとえば、Core Audioを使ったオーディオアプリケーションは、将来新しい音源チップを積んだMacが登場しても、変更する事無く動かせる事ができる訳だ。
この記事で取り上げるCore Imageも、もちろんそのような側面を持っている。Core Imageは、ビデオカード上にあるGPU(Graphic Processor Unit)を使って、ビットマップ画像処理を行う。プログラマは、各種ビデオカードの違いを意識することなく、Core Image APIを使ってアプリケーションを作ることができる。
だが、それだけではない。Core Imageの真の魅力は、膨大な数の画像処理フィルタにある。その数は100以上になり、色調の変換、歪みの生成、ハーフトーン処理、遷移画像作成など、非常に多岐に渡る。あえて言ってみれば、Photoshopのフィルタに匹敵するものが、OSに標準で搭載されたようなものだろう。
この記事では、このCore Imageを実現している機構を紹介して、実際のプログラミングを解説しよう。このコンポーネントを使えば、とても簡単なコードで強力な画像処理機能を利用することができる。また、その構造が拡張性に優れている事も理解できるだろう。
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