【特集】

完全検証 "デュアルコア Xeon 5000" - 新世代プラットフォームの深層を探る

18 まとめ - Quad Coreを見据えて

    大原雄介  [2006/07/12]

    総評

    ということで、CPUそのものではなく、チップセットであるとかCPUの利用率といったものを着目して、Xeon 5060 + Intel 5000Xのプラットフォームを中心に評価してきた。大雑把に結論を言えば

    • Intel 5000シリーズチップセットは、これまでのIntel E7000シリーズに比べて確かに性能改善が目立つ。特にメモリ周りでは、大幅に性能が改善している部分もあり、Opteronにだいぶ迫っているケースも見られる。ただ、特にレイテンシに関してはまだ追いつくには遠いのが実情。
    • FB-DIMMはやはりレイテンシ増加が馬鹿にならない。
    • Dual-CoreのDual CPUで4論理CPUという構成は、概ねアプリケーションの対応も進んでおり、それなりに性能が出る。が、8論理CPUに関しては、現時点ではまだ対応が遅れている。

    というあたりだろうか? 今回の組み合わせで比較する限り、Opteronが飛び抜けて良い性能、ということになるが、WoodcrestベースのXeon 5100シリーズが存在している現状では、これをも比較対象としないと不公平ともいえる訳で、これに関する結論は今回は保留にしたいと思う。というのは、前評判から考える限り、WoodcrestはOpteronを「単体では」凌ぐ性能が出せそうに思える。ただシステムとしてみた場合に、Intel 5000シリーズチップセットと組み合わせて本当に性能が出るか? というあたりにまだちょっと未知数の部分が残っているからだ。今回の様にDIMM4枚で4GBといった構成ならともかく、DIMM8枚で8GBとかになると、がくんと性能が落ちてしまいそうな気がする。NetBurst Architectureはある意味メモリ性能に鈍感、というかFSBを上げても余り性能に影響が無いアーキテクチャだったから、チップセットの性能が低くてもそれなりにパフォーマンスを確保できた。が、Core MicroarchitectureはIPC向上を目指した、K7 / K8とよく似たものであり、NetBurstよりもメモリアクセス性能に敏感である。確かにIntel E7000シリーズを無理やりXeon 5100シリーズと組み合わせたらかなり悲惨な事になっていたと予測できるので、それに比べれば大幅に改善されているとは思うのだが。

    ところで今回のテストでもうひとつ明確になったのは、「現在のアプリケーションを使う限り、来年登場するQuad Core CPUを使っても性能向上があまり期待できないかもしれない」という事。結局、今回多くのテストをやったなかで、8論理CPUをきちんと使い切れているのはMainConceptのH.264 v2だけといっても過言ではない。もちろんこうしたワークステーション用途ではなく、WebやDB、SAPなどのアプリケーションサーバーでは楽に8論理CPUを使いきれるだろうが、個人用途あるいはワークステーション向けには、まずソフトの多CPU対応が進む事が大前提になりそうだ。

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