【特集】

Radeon X1000シリーズ徹底解説 - 新アーキテクチャで何が変わったのか

1 X1000シリーズは全モデル90nmプロセス

    西川善司  [2005/12/30]

    2002年7月にプログラマブルシェーダ2.0仕様(Shader Model2.0)のRadeon 9700シリーズを発表して以降、3年にわたってSM2.0に留まっていたATIは2005年10月、ついにSM3.0仕様のRadeon X1000シリーズを発表した。NVIDIAは、同社が2004年4月に発表したGeForce 6シリーズで既にSM3.0に対応していたことを考えると、ATIは競合に18カ月遅れたことになる。

    満を持して登場した、ATI初のSM3.0対応新GPUはどういったものなのか、テクニカルな視点でこのRadeon X1000シリーズを見ていくことにしたい。

    Radeon X1800

    Radeon X1600

    Radeon X1300

    全ラインナップ90nmプロセス製造で動作クロック重視型設計

    これまでNVIDIAにしろATIにしろ、新GPUは、まずハイエンドクラスのフラグシップモデルをリリースして、数カ月遅れてメインストリームクラスとバリュークラスの製品を投入することを常としていた。

    今回ATIは、新Radeon X1000シリーズの発表において、ハイエンド、メインストリーム、バリューの3つ全てのマーケットレンジの製品を同時発表するスタイルをとったことがちょっとしたセンセーションとなっている。実際の全てのラインナップが市場に出そろうまでにはもう少し時間がかかったが、発表自体は同時に行ってしまったのは、明らかにNVIDIAへの牽制の意味合いがある(NVIDIAはGeForce 7の投入は2005年末時点でハイエンドのみ)。

    もっと言えば、18カ月分SM3.0で先行されたNVIDIAに対し、再び「新鋭」のイメージを奪還するためには、最新アーキテクチャのSM3.0対応GPUを全マーケットレンジで揃えるしかなかったといったところだろうか。

    なお、本来2005年序盤早々に発表する予定であったハイエンドのRadeon X1800シリーズの生産がうまく行かず、遅れに遅れて、結局メインストリーム/バリュー版の発表時期にずれ込んだだけ……という情報も漏れ聞こえてきており、真相は不明だが、とにかくATIのRadeon X1000シリーズがPC向けSM3.0対応GPUの最後発・最新版であることには間違いない。

    今回発表された、Radeon X1000シリーズは、ハイエンドが「Radeon X1800シリーズ」(開発コードネームR520)、メインストリームが「Radeon X1600シリーズ」(開発コードネームRV530)、バリューが「Radeon X1300シリーズ」(開発コードネームRV515)となっている。

    各製品の特徴の詳細や、より詳しいテクノロジー解説は後述するが、「SM3.0対応」を除けば、今回のRadeon X1000シリーズの最大のトピックは90nmプロセス製造という点になるだろう。NVIDIA製品は全マーケットレンジのGPUにおいて製造プロセスルール110nmであり、90nmのRadeon X1000シリーズは、これに対して省電力性能に優れ、高クロック動作を実現できることがアドバンテージになる。

    また、NVIDIA「SLI」(Scalable Line Interface)に対抗して、2基のビデオカードを挿すことで理論値2倍の性能向上を提供するデュアルGPUシステム「CrossFire」テクノロジーを2005年6月に発表したATIだが、今世代のRadeon X1000シリーズでも当然、このCrossFireがサポートされる。

    「90nm 妥協のない設計」。Radeon X1000シリーズは製造プロセスでNVIDIAに1世代先行していることをアピール。

    Radeon X1000シリーズ共通となる特徴はこの4点。

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