SLI徹底解析 - ベンチマークと実験で見るその実際 (1) ようやくポピュラーになったSLI

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SLI徹底解析 - ベンチマークと実験で見るその実際

1 ようやくポピュラーになったSLI

大原雄介  [2005/02/23]
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Photo01:2005/1/11現在における、FutureMarkのトップ5スコア。ATIのRADEONが最初に登場するのは何と89位(!)。Athlon 64の2801MHz動作にDFIのnForce3 250GBマザーボード、ATI RADEON X800 XT PEを822MHz/657MHz動作させて、スコアは8606となっている。

昨年レポートを書いたとおり、NVIDIAはGeForce 6000シリーズにSLI(Scalable Line Interconnect)という新機能を搭載した。このSLIを利用することで、2枚のGeForce 6000シリーズを連動して動作させることが可能になり、これにより大幅な3D性能アップが実現できるという触れ込みである。実際、3DMark05のトップスコアを見ると、いずれもGeForce 6800 GTのSLI接続のマシンが並ぶ状態(Photo01)で、完全にATIのお株を奪った感がある。

ただ、当初はなにしろSLIが利用できるマザーボードがIntelのE7525搭載Xeonマザーボードしか無く、高価な上に品薄な上、SLIを構成するためのコネクタが入手できず、おまけにビデオカード自体も殆ど無いというまさしく「無い無い尽くし」の状態で、一般ユーザーにはまるっきり縁が無い状態が暫く続いていた。

この状態が一転するのは昨年末の事。NVIDIAがAthlon 64向けの新チップセットであるnForce4シリーズを発表したが、このシリーズの中でSLIに対応するnForce4 SLIを搭載したASUSTeK A8N-SLIが潤沢に出回り始めたからである。このA8N-SLIは、単に2本のPCI Express x16スロットを装備するだけでなく、SLIコネクタも付属しているから、あとはSLIに対応したGeForce 6000シリーズのビデオカードを用意するだけで利用可能になる。実際、筆者の近所のショップでもA8N-SLIが発売されており、ついふらふらと衝動買いしてしまい、後から我に返って元を取るべくこの原稿を書いているわけである(笑)。

A8N-SLI

さてまずそのA8N-SLIを簡単に紹介しよう。A8N-SLIにはスタンダードバージョンと、オプションテンコ盛りのDeluxeバージョンがあり、今回購入したのはDeluxeバージョンの方である(Photo02)。中央部に2本のPCI Express x16レーンが並び、その間にSO-DIMMの様なスロットが配されているのが判る。また、nForce4はシングルチップ構成となるため、チップセット自体は1個で済んでいるが、CPUからnForce4までHyperTransport Linkが延々と伸びているのがお分かりいただけるだろうか?

Photo02:PCI Expressインタフェースが上に並び、その下にPCIバスが並ぶ構造。CPUソケットからnForce4 SLIに向かう配線が綺麗に並んでいるのが判る。

さて、まずはそのPCI Express x16レーンの近傍である。この中央部にあるスロットは"EZ Selector"と名づけられており、スロットのカードを差し替えることで通常のPCI Express x16動作と、SLI動作を切り替えられるというものだ(Photo03,04)。カード自体は何の変哲も無い、単なるスイッチ代わりのコネクタでしかない(Photo05,06)。どうせならこうしたものも自動切換になっていればスマートなのだろうが、何しろ2.5GHzの信号が通るものだからデジタル回路で構成すると回路規模が大きくなってしまうし(XILINXあたりのFPGAなら実現できるだろうが、コストがかなり高くつく)、かといってジャンパなどでは信号が大幅に劣化することになるだろう。EZ-Selectorは「それほど信号を劣化させずに、安く実現する」という点でこうした切り替えカードをベースとするというのは、比較的良いアイディアに思える。

Photo03:EZ Selectorがこの向きだと、SLI動作。

Photo04:こちらは非SLI動作での設定。

Photo05:"Patent Pending"(特許出願中)の文字が大きく踊るのは、やはり他のベンダーに真似されるのを恐れての事か?

Photo06:ちなみにこのカード、挿しが甘いと途端にブートしなかったりSLI動作しなかったり、と動作が怪しくなる。流石に2.5GHzの信号はシビアである。

ちなみに内部の結線であるが、非SLI動作時は図1の様に、SLI動作時は図2の様になる。これをEZ Selectorでどう実現しているかであるが、図3/図4の様になる。真中の紫色の部分がEZ Selectorのカードで、上下をひっくり返すことで図1/図2の状態を作り出しているわけだ。「では、EZ Selectorのカードを挿さないと、単にPCI Express x8のレーンが1本だけ、Primary側に接続されるのか?」となるわけだが、実験したらそもそもブートしなかった。どうも、ちゃんとカードが装着されているかどうかをPOSTのレベルで確認し、装着されていなければブートをやめる様になっているようである。

図1:通常の接続形態

図2:SLIでの接続形態

図3:通常時のEZ-Selector

図4:SLU時のEZ-Selector

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インデックス

目次
(1) ようやくポピュラーになったSLI
(2) A8N-SLIの詳細
(3) GeForce 6600 GT / GeForce 6800
(4) SLIについてもう少し / ベンチマーク環境
(5) ベンチマーク結果 - 3DMark03
(6) ベンチマーク結果 - 3DMark05
(7) ベンチマーク結果 - AquaMark3
(8) ベンチマーク結果 - Doom 3 / Unreal Tournament 2004
(9) ベンチマーク結果 - FarCry / Half-Life 2
(10) ベンチマーク結果 - OpenGL Benchmark / SPECviewperf
(11) ベンチマーク結果 - PCMark04(1)
(12) ベンチマーク結果 - PCMark04(2) / SYSmark2004
(13) SLIについてもう少し - SLI動作しないプログラム
(14) SLIについてもう少し - SLI動作のパラメータリスト
(15) SLIについてもう少し - 3種類の動作モードがある
(16) SLIについてもう少し - 性能が上がらないケース
(17) SLIについてもう少し - SLI動作をさせないと?
(18) 考察

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