【特集】

TigerのCocoaにみるMVCの完成 - スマートなデータモデルを実現するCore Data

14 なぜ「完成」なのか

    木下誠  [2005/10/31]

    CocoaのMVCは、このように一つの完成を見た。なぜ「完成」と言い切れるのか。それは、それは「コードの再利用」という概念を、従来よりはるかに高いレベルで実現したからだ。

    コードの再利用は、オブジェクト指向の肝のひとつだ。オブジェクト指向を利用したフレームワークとは、それぞれのアプリケーションで共通する機能を、どれだけ再利用可能なモジュールに納めるか、というところが重要になる。このためには、各部品の独立性がキーになる。

    従来は、MVCに構造を分離すれば、それが保てると思われていた。だが実際は、たとえばビューが用意されたら、そのビューに依存するモデル構造、または特殊なモデルが必要だったら、それに依存するコントローラ、など、結局のところどこかのレイヤへのグルーコードが必要になってしまい、MVCそれぞれのレイヤを再利用することはできなかった。

    だが、ここに見たように、Cocoaはコントローラとモデルに強力なサポートを追加し、いわばひとつの「閉じた世界」の構築に成功した。デスクトップアプリケーションの目的が、「GUIを用いて、書類を編集して、保存すること」であるならば、そのすべてをサポートしている。今度こそ、コントローラとモデルレイヤは再利用可能になり、アプリケーションプログラマは、確実に、ビジネスロジックのコーディングへの注力を可能にしているのである。

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