【特集】

PCテクノロジートレンド 2004 SPRING ~90nmプロセスとPCI Expressへの移行

5 まずはEstherことC5Iの立ち上げに専念 - VIA CPU

大原雄介  [2004/01/29]

●VIA CPU

昨年はNehemiahコアの立ち上げを開始したVIAであるが、このC5XLに加えてダイの最適化やSSE、暗号化命令などを追加したC5Pが間もなく登場する。最適化により、動作クロックは1.5GHzあたりまで上昇させる事が可能になり、デュアルプロセッサ動作も可能になったため、システム構成にかなりの柔軟性が生まれている。

これに続くEstherことC5Iは、IBMの90nm SOIプロセスを使う事が明らかにされている。とはいえ、ターゲットとなる周波数は2GHz前後で、しかもSingle Issueのパイプライン構造だから、Pentium 4やAthlon 64と競合するレンジの製品にならない事は明白。VIAのターゲットとするマーケットがバリューセグメントである事を考えても、競争相手はCeleronやDuronということになるだろう。Intelとの和解により、P4バスライセンスを合法的に利用できるわけで、実際、Estherでは"Banias Bus"(Pentium Mに利用されているバス。基本的にはP4バスと同じ)を使うと明言しているが、Celeronとピンコンパチブルな製品が登場する可能性も無くはない。実際、Socket 370のマーケットが大幅に縮小している現状では、これは賢明とも言える。

ただ、VIA自身が"VIA Embedded Platforms Division"なる部門を正式に立ち上げ、Edenプラットフォームを利用した組み込みマーケットに本格参入の気配を見せている事や、Estherが"Banias Bus"つまりモバイル向けを意識した低消費電力をウリにしていること、などから考えるに、リテールマーケット向けにフォーカスしている事を伺わせる材料は乏しいと思われる。静音PCとか、ちょっと変わった自作系PCに大人気のVIA C3であるが、2004年も引き続きMini-ITXあるいはNano-ITXのマザーボードベースでの利用ということになるだろう。

ちなみに以前話のあった新アーキテクチャであるC5Zに関しては2005年以降に延期になったようだ。まずはEstherの立ち上げが最優先、ということなのだろう。

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