【特集】

今年の年賀状はフリーで行こう - Perl + TeXでこだわりの宛名印刷

12 まとめ - もっと「表」も見て欲しい

    海上忍  [2004/11/01]

    後半はTeXとPerlを利用した宛名印刷術を駆け足で紹介してきたが、なんだこれは?と感じた読者も多かったのではないだろうか。ふと気が付けばパッケージソフトの価格は下落、千円台で機能豊富な年賀状ソフトが手に入るようになった現在、現実的でないと言われればそのとおりかもしれない。

    とはいえ、宛名印刷に使用したデータはすべてプレインテキスト、今後使えなくなるという可能性がゼロに近い汎用的なものだ。生成されたファイル(PDF)も仕様が公開されているうえに高い可搬性を持ち、PDAを含めた広範なプラットフォームで閲覧/印刷できる。年賀状を止めることのできない1つの行事と考えると、今後何十年にもわたり陳腐化させることなくデータを保てることはなかなか魅力的だろうと思う。

    今回は紹介できなかったが、このように肩書き付きのフォームも用意すれば仕事にも使える

    実際、今回公開したPerlスクリプトとTeXのフォームは、6年以上前に作成したものだ。まさかこれほど長く使うことになるとは夢にも思わず、切った貼ったという表現がふさわしい安直な内容(かろうじて動いているといったレベル)だが、TeXという優秀な組版システムで作成するだけに出来上がりは美しく、それなりに納得している。一見するとコンピュータで作った素っ気ない年賀状かもしれないが、このフォントはヒラギノですね、とか、どうやって郵便番号を升目に入れたのですか、とかいつか誰かが気付いてくれるのではという密かな(?)楽しみもある。

    やれ写真品質だ、やれふちなし印刷だと裏面ばかり注目されがちな当節だが、もっと宛名印刷にこだわっていいのではないか。升目にビシッと郵便番号をキメるのもまた年賀状印刷の醍醐味なのではないか。それは冗談としても、年賀状の"表"はもっと注目されて然るべき存在だろうと思う。

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