【特集】

ギガメモリ時代のXPチューニング - RAMディスクで快適Windows生活

11 チューニング後のパフォーマンスをチェック(2) コラム:「RAMDiskXP」のススメ

    阿久津良和  [2003/05/23]

    ○チューニング後のパフォーマンスをチェック(2) - まとめ

    最後にもうひとつ。Adobe PhotoShop 7Jを、ハードディスク、RAMディスクそれぞれにインストールし、起動時間を1回目と2回目それぞれ比べてみたものが表4だ。ご覧のとおり、大きな差は見られない。これは同ソフトが起動時に行うプラグインの読み込みよりも、初期化そのものに時間がかかっているからではないかと思われる。

    ここではもうひとつベンチマークを行ってみよう。ローカルディスクにおいた1600×1200ドットのJPEG画像の解像度を1200dpiにし(元は180dpi)、いくつかの画像フィルタをかけてみるというものだ。これはAdobe PhotoShop 7Jの仮想記憶ディスク(テンポラリエリアのようなもの)をRAMディスクに設定した際のパフォーマンスの差を計るものだ。

    結果はご覧のとおりハードディスクとRAMディスクの差がしっかりと出ている。ただし、RAMディスクの容量が1GBしかないため、2回目のベンチマークはAdobe PhotoShopを再起動して計測している。

    ベンチマーク測定中に目立ったのは、RAMディスクではスムーズにフィルタリング処理が行われているのに対し、ハードディスクでは、後半のひっかかりが特に感じられた。これはAdobe PhotoShop独自のテンポラリファイルへのアクセス処理が行われていたからだろう。

    表4 Adobe PhotoShop 7J 起動時間
    . 1回目 2回目 平均
    ローカルHDD 9.55 4.28 9.41
    RAMディスク 9.12 3.11 6.12
    ※単位 秒

    表5 Adobe PhotoShop 7J 処理時間
    . 1回目 2回目 平均
    ローカルHDD 31.39 24.31 27.85
    RAMディスク 20.93 19.63 20.28
    ※単位 秒

    以上でベンチマークは終了だが、これらのことを踏まえると、仮にもっとハードディスクへのアクセスが顕著なアプリケーションがあれば、より明確な差が出たのではないかと思われるが、どちらにせよRAMディスク上にアプリケーションを置くよりも、データや一時ファイルを置いておく方が効率的と言えるだろう。

    ちなみに、今回のベンチマークすべてに言えることだが、RAMディスクへのアクセス直後、著しいパフォーマンスダウンが起きることが数回あった。理由に関して詳しく調べていないものの、どうもExplorer.exe側の問題、つまりWindows XP側に問題があるのではないかと思われる。

    ちょうど先日も、Service Pack 1導入後にパフォーマンスダウンしてしまうというトラブルが発見されるなど無条件にOS側を信用するわけにはいかないが、海外のフォーラムなどを読むと、CPUパワーが足りないことによりRAMディスクのパフォーマンスがダウンするという報告もあったので、一概にバグとも言い難い。いずれにせよ、これらの問題がクリアされればRAMDiskNTはより効果的なパフォーマンスを打ち出してくれるはずだ。

    このように、明確なパフォーマンスアップを得られるRAMディスクは、メモリがこれだけ安価になっている時代にマッチしたツールではないだろうか。もちろんアプリケーションやOSが進化し、より効率的なメモリ管理を行えるようになれば無用の長物となる。しかし、そんな時代が今すぐ来るとは思えない以上、自分自身でシステムのチューニングを行わなくてはならない。

    Windows XPの各種再設定やレジストリチューニングは、前述のとおり必須作業となる。それに加えて、潤沢なリソースを有効活用するRAMディスクなどの拡張システムを導入することで、効率的かつ快適な環境に一歩ずつ近づけるはずだ。Windows XPを標準環境で使いながら、パフォーマンスに難を感じている方は、今回の特集を参考にシステムチューニングに勤しんでみてはいかがだろうか。

    コラム:「RAMDiskXP」のススメ

    本記事の脱稿後にニュースリリースが送られてきたのだが、RAMDiskNTのWindows XP専用版である「RAMDiskXP」が発表されたのでご報告しよう。インタフェースデザインの変更を除けば大きな変更点はさほどないものの、新たにコア部分をWindows XP用WDMドライバとして書き直し、互換性と安定性が向上している。

    使用感としては、大きな変更はないものの不可解なハングアップが少なくなったように感じられた。また、それ以外の変更点としては、1.44MB/2.88MB(フロッピードライブ)がメインメニューから選択不可能になり、ハードディスクタイプのみのサポートとなっている。ちなみにRAMディスクに使えるメモリ容量は最大4GBと「RAMDiskNT」と変わっていない。

    肝心の価格だが、「RAMDiskNT」が$49.00に対して「RAMDiskXP」は$69.00と少々高めに設定されている。ただし、「同NT」ユーザー向けに$30.00でのアップグレードも用意されているので、すでにレジストしているユーザーは、CENATEKに連絡を取ってアップグレード購入するといいだろう。

    インタフェースが変更されたRAMDiskXP。Windows XPへの正式対応によって安定性が向上したといえる。

    CENATEK
    http://www.cenatek.com/

    Sycom
    http://www.sycom.co.jp/

    (執筆=阿久津良和)[2003/5/23]

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