●描画品質テスト(3DMark2001 SE)
次に画質の比較をしてみたい。ここで用意した以下の画像サンプルは、1024×768ドットで表示された画面の一部を400×300ドットにトリミングしたうえで、さらに2倍に拡大したスクリーンキャプチャの一部を切り抜いたものである。
まずは3DMark2001 SEのImageQuarityテストから、Game4の画質を比較してみよう。
見比べてみると、GeForce FX、GeForce4 Tiは、さすがに同メーカーだけあって、かなり近い雰囲気になっている。強いて言えば、水面の表現に関しては若干ながらGeForce
FXが優れているように見えるが、差はほとんどない。一方RADEON 9700 Proはリファレンスにかなり近づいており、若干ながら他のカードに比べるとジャギー感も和らいでいる。逆にXabre
600は、水面・橋ともに正しく描画しきれていない所がやや目立つ。結果としては、RADEON 9700 Proがもっとも良い画質で、GeForce勢が僅差で次点、といったところだ。ではAA(アンチエイリアス)を掛けるとどうなるか?以前は描画パワーの関係で、あまり現実的ではなかったAAだが、今は解像度を絞ればかなり実用的になってきている。これを使うとどの位画質が向上するか、を次に確認してみた。
 |
| Photo06:GeForce FX 5800
Ultraは、「2x / Quincunx / 4x / 4xS / 6xS / 8xS」と多くのステップを持つが、今回は「4x」と「8xS」でテストを行った。なお、末尾の「S」についてだが、これはNVIDIAのビデオカードに見られるAAの処理を拡張したもので、各サンプル数でAAをかけ、最後にグラデーション処理を施すことで見栄えを上げるものである。ちなみに「S」が付くAAはDirect3Dベースの描画においてのみ有効である |
|
 |
| Photo07:RADEON 9700 Proは「2x/4x/6x」と3段階で調節が可能であり、今回は「4x」と「6x」でテストを行っている |
|
 |
| Photo08:GeForce4 Ti4600で選べるのは「2x/Quincunx/4x/4xS」の4種類で、今回は「QuincunxAA」と「4xS」とを選択した。ちなみにQuincunxAAとはGeForce3から実装された機能で、2点をサンプルして、その2点を基に5点に対してAAをかける手法である。つまり、2xAAに近い負荷で4xAA以上の画質が期待できるというものだ |
|
流石に最近のビデオカードはAAの際のサンプル数を段階的に増やせるのが一般的で、全てのパターンでテストを行うのは時間的に無理である(Photo06~Photo08)。そこで各ビデオカード毎に、選択できるサンプル数の最大と中間を取ってそれぞれテストしてみた。具体的には
| ビデオカード |
中間 |
最大 |
| GeForce FX 5800 Ultra |
4samples |
8samples |
| RADEON 9700 Pro |
4samples |
6samples |
| GeForce4 Ti4600 |
2samples |
4samples |
という設定でテストを行った。なお、Xabre 600はハードウェアでAA機能を持たないため、このテストは除外してある。
さて、結果はPhoto09~Photo14に示すとおりだ。
まずGeForce FX 5800 Ultraを見てみよう。アンチエイリアス無しと見比べると、4x AAでもかなりかなりジャギー感がなくなっているのが判る。ただ、背後の木の枝や釣竿などにはまだ若干ジャギーが残っている。ところが8xS
AAでは、こうしたものまで相当に滑らかなになる事が判る。また8xS AAでは、橋柱に貼り付けられた石のテクスチャが、きちんと描画されているのも特筆できる点だ。
RADEON 9700 Proの場合、元々ジャギー感は少ないところにAAをかけることで一気に画質が良くなる。とはいえ、4x AAの結果はほぼGeForce
FXの4x AAと同等(強いて言えば、泉の水面の表現が少々マシという程度の差)。ただ、流石に6x AAの画質はGeForce FXの8xS
AAに及ばない。というか、4x AAと6x AAの画質の差がさほど無く、アンチエイリアスは4x AAにとどめておき、むしろ描画性能を上げるほうに振った方が満足度が高いだろう。
最後にGeForce4 Ti4600だ。Quincunx AAの場合、欄干など大ぶりなジャギーは滑らかになるものの、木や釣竿のジャギーは4xS
AAまで上げないと綺麗にならない。また4xS AAでは、水面や橋の石の部分など、全体的な表現力もかなり上がっている点が目にとまる。画質にこだわるならQuincunx
AAではあまり満足できないと思われ、出来れば4xS AAを使いたいところだ。
ただ、AAを使う場合、画質だけではなく描画性能への影響も考えねばならない。AAを利用する事でどの程度描画性能が落ちるか、を示したのがグラフ12だ。実線がAAなし、荒い破線が中間レベルのAA、細かい破線が最高レベルのAAを掛けた場合の性能だ。大体同じレベルのAAを掛けると、性能も同じあたりに落ち着く、というのはちょっと面白いところ。またRADEON
9700 Proの6x AAは丁度GeForce FXの4x AAと8xS AAの中間あたりに位置しており、描画品質も丁度中間あたりであることを考えると、筋は通っている様に思う。
それはともかく、全体の傾向をみてみると、それほど大きく性能の下落は見られない。AAを前提にすれば、解像度自体は1024×768ピクセルあたりで普通は十分であり、中間レベルのAAだと3DMark値にして11000前後の結果になっている。AAを使わない場合で14000~15000だから、2~3割程度の性能低下で大幅な描画品質Upが得られている訳で、これは許容しうる範囲だろう。DirectX
8レベルのアプリケーションの場合、これは現実的な選択に思える。