【特集】

「向かって使う」から「持って使う」へ - ユビキタスを実感できるTablet PC

1 直感的に使えるPCの登場

    海老名美智代  [2002/11/26]

    2002年10月にWPC EXPOが開催された。最新の秋冬モデルのPCが店頭に先駆けて展示されていたが、それ以上に注目されたのが「Tablet PC」だろう。開発表明している企業のブースもさることながら、Microsoft(以後MS)のブースでは、各社のモデルが集まっており多くの来場者を集めていた。

    Tablet PC、聞きなれない言葉で、最近出てきたIT用語の1つだと思っている方もいるかもしれない。しかし、Tablet PC構想(小型軽量で持ち運べ、そのうえ高性能)といったものは、PCの黎明期のアラン・ケイ氏が提唱した「ダイナブック構想」の頃からコンセプトとしてあったし、東芝のノートPCのシリーズ名「DynaBook」はここから来たものだ。そして製品は、企業向けにはタッチパネルとスタイラスペンを利用したタブレット型PC(通称ペンPC)として、生命保険会社やコンビニや在庫管理の業務用端末などでは既に使用されている。市場としては既に確立されているが、これまではごく限られた特定用途向けの市場だった。そして、一般向けの製品といえば、Appleの「ニュートン」や富士通の初期の「INTERTOP」などは各社独自OS、独自仕様の路線で展開され、MS Windows系OSを搭載している製品では、三菱の「AMiTY CP」や、日立の「FLORA 220MP」などがあったが、どれも業務用途色が拭いきれないなどの点から、一般的に普及するとまではいたっていなかった。

    そして、今回紹介するTablet PCは2000年のCOMDEXでビル・ゲイツ氏から構想や試作機が発表され、その後、MSの音頭でハード&ソフトメーカ達がまとめられて行ったが、あまり表立ったニュースは聞かなかった。そして、今年の初めから様々なEXPOやセミナーで、MS側から話や実際に動作するレベルのマシンも登場するようになり、ついに11月、今こそがTablet PCを発売する最高の時期として、新OS「Windows XP Tablet PC Edition」と、搭載ハード製品や対応ソフトメーカが正式発表された。OSの詳細は後述するが、Tablet PCの登場によりPCのカテゴリが「デスクトップPC」「ノートPC」の2つから、+1の3つに増えた。

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