【特集】

ついに投入される新テクノロジ - HyperThreadingに迫る-

24 まとめと考察

    高梨遊  [2002/11/14]

    ○結論と考察

    さて、最後になってしまうが価格についてちょっと触れておきたい。Pentium 4 3.06GHzの価格は、1,000個ロットあたりで1個$637となっている(注・インテル日本法人からの発表価格は79,320円)。1ドル120円の換算だと\76,440という、久々に高価なCPUになっている。また、このPentium 4 3.06GHzの発表にあわせて、米国11月10日付で、既存の2.80GHz/2.66GHz/2.60GHzの価格改定も行われた。

    表4にこれをまとめたが、2.80GHzで$401(同\48,120)、2.66/2.60GHzで$305(同\36,600)とずいぶん安くなっている。先週末からこれら製品の値段は急速に下落を始めており、現状の秋葉原での価格は2.80GHzで6万円弱→5万円前半、2.66GHzで5万円弱→4万円代前半といったところ。おそらく製品の発表によって、急速に価格が表4に近くなると思われる。最初にも触れたが、Pentium 4 3.06GHzを利用するためには対応CPUクーラーとFMB2対応のマザーボード、それと電源が必要な訳で、これらの合計出費は10万円台に達する(下手をすると超える?)ことになる。新規のユーザーはともかく、既存のSocket478ユーザーがアップグレードを考える時には、ちょっと痛い金額だろう。2.80GHzで妥協しておけば、半分以下の出費で済む可能性があることを考えると、余計にもこれは難しい選択である。

    表4:Pentium 4 2.60/2.66/2.80/3.06GHzの価格(1,000個ロット時)
    改訂前 改訂後
    3.06GHz -- 637ドル
    2.80GHz 508ドル 401ドル
    2.66/2.60GHz 401ドル 305ドル

    その価格差を正当化できるだけの性能差があるか、といわれるとこれまた微妙なところだ。HTの有効性は確かに判るが、現状では対応(つまりHTを有効にしたときにきちんと性能が出るチューニングを施した)アプリケーションはそれほど多くないし、複数アプリケーション利用時の効率アップについても、それが成立させる条件は意外に厳しい。

    筆者の結論としては、「今すぐ買うのはどうかと思う」というあたりになる。もう少し値段がこなれて来るまで待つほうが効果的だと考える。現時点では対応マザーボードもあまり多くなく、(今回いくつかのマザーボードベンダーからは「製品が出てきてテストするまで、対応状況は何とも言えません」という返事が返ってきた)し、アプリケーションのチューニングもこれからという状況である。人柱覚悟の初物買いが好きな人には止めないが、そうでなければもう少し価格が落ちるのを待っても良さそうだ。

    ただ、筆者は別にPentium 4 3.06GHzそのものに文句をつけているわけではない。これが4万台とは言わないものの、せめて6万を切ってくれさえすれば、かなりお買い得感が高まる訳で、早くそこまで落ちないかな~、と思ってるだけである。最高速プロセッサであることは明確だし、HTでいろいろ遊ぶのは楽しい。実際、多少負荷を掛けた状態でウィンドウを切り替える際のレスポンスは確かに良くなっており、これに慣れると離れがたい。強いて文句をつけるとすれば、80Wにも達する発熱だろう。このマシンを動かしている最中、部屋の暖房を一切入れなくても済んだという状態(*)は、今はともかく夏場はちょっと怖いものがある。それでも敢えてこれを買う、という方はケースの冷却能力を高めておくことを強くお勧めしたい。

    (*) 同時にAthlon MP 2200+も使っている時には、ついにクーラーを動かさないと室温がぐんぐん上がる状況に陥った。デュアルプロセッサ恐るべし。

    (執筆=高梨遊) [2002/11/14]

    インテル、並列処理でパフォーマンス向上を狙う「Hyper-Threading」を発表
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2001/08/29/15.html

    【レポート】Hyper-Threadingテクノロジを解説する(1) マルチプロセッシングの基礎
    http://pcweb.mycom.co.jp/news/2002/10/21/08.html

    Intel
    http://www.intel.com

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