【特集】

ブラウザを検証する ~テキストブラウザからOperaまで~

12 まとめ

    海上 忍  [2002/04/18]

    ○まとめ

    "ブラウザ戦争"などと揶揄されたIEとNNのシェア争いは事実上IEの勝利に終わり、以後多くのWebサイトはIEで閲覧されることに重きを置いてデザインされてきた。今なおNN 4.xなど旧型のブラウザでも表示できるよう配慮したサイトが大半を占めるものの、アクセスの大半はバージョン5.x以降のIEということが現実だ。訪ねてくるかどうかわからない少数派のための手間が盲腸のように残っている、と感じるサイト製作者も少なくないのではないだろうか。

    また、Webの標準(W3C勧告によるHTML4.01)に忠実なMozillaが間もなくメジャーリリースを迎えようとしていること、今後(Microsoft社製の)JavaVMに独自の機能が追加される可能性が低くなったことを考慮すると、以前より互換性の問題に対し楽観的でいられるようになったことも事実だろう。JavaScriptやCSSという今なおブラウザごとに挙動が異なる実装は残されているものの、IE3.xやNN4.xの頃ほどではない。前述したような旧型ブラウザへの配慮が不要になる日は間もなくだろう。

    一方、タブブラウズ機能やサイトナビゲーションバー、Operaに採用されているメインウィンドウ内に複数のウィンドウを表示する「MDI」など、これまでのブラウザではどちらかといえば後手に回っていた操作性に関する機能が重視されるようになってきた。特にOperaはレスポンスも速く、キーボード/マウスどちらでも快適に操作できるよう工夫されていることには好感が持てる。

    だが、圧倒的市場シェアを持つIEの"事実上標準"の座は揺るぎそうにないことも事実。表示は速く、他のブラウザと比較して機能的に明らかに劣るという点も少ない。何よりOSに標準装備されている。ヘビーユーザーでもないかぎり、積極的に他のブラウザを試そうとしないかもしれない。

    もっとも、ブラウザは常に1種類を利用しなければならないわけではない。用途に応じて使い分けるという手もある。Windowsの場合、IEコンポーネントブラウザを使うという選択肢も考えられる。結局のところ、まずはいろいろ試すことから始まる、と言えそうだ。

    (執筆=海上 忍)[2002/4/18]

    表7:主要なブラウザの機能一覧
    WindowsMac OS X
    IE6.0Netscape 6.2.2Mozilla 0.9.9Opera 6.01IE5.1Mozilla0.9.9iCab2.7.1
    レンダリングエンジン独自(Trident)GeckoGecko独自独自(Tasman)Gecko独自
    Java対応×
    JavaScript△※2
    VBScript××××××
    ActiveX××××××
    メールクライアント○※1××
    ニュースリーダ○※1××
    IRC○※1×××
    SSL(128bit)対応×
    PNG
    透過PNG△※3
    タブブラウズ××※4○(MDI)××
    サイトナビゲーションバー××××
    編集機能○※1×××
    ※1:同梱された別のソフト(Outlook Express、NetMeeting、FrontPage)で対応
    ※2:文字コード種によっては正しく表示されないなど不安定要素が多い
    ※3:24bitのPNGファイル(8bit透過)の透明部分がグレー表示される
    ※4:Mac OS X版Netscape 6.2.2ではタブ機能を利用できる

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