異国エジプトで、ダブルワークならぬトリプルワークをこなす"おろぐちともこ"が、仕事や現地生活をマンガとコラムでご紹介。ピラミッドだけじゃないエジプトをお楽しみください。(毎週火曜更新予定)

【カイロの訪問販売事情】
友人によると、カイロではアジア系の人たちが服の訪問販売によく来るといいます。お店で買うよりも安いので、買う人も多いとか。残念ながらうちには来たことが無かったので、「服の訪問販売があるんだ…」とちょっと驚きです。

他にもいろいろな話で盛り上がり、気づくともう夕方に。遊びに来た友人がそろそろ帰るというので、私も買い物ついでに外に出ることにしました。道端で友人と別れようとしたところ、1人のエジプト人女性が私達に近づいて来るではありませんか。

何かあったのかな? と思っていると、「あなたは何を売ってるの?」と一言。

どういうことなのかわからず、とりあえず「な…何も売ってません」と答える私。何って…何!? 戸惑っている私に、友人が「物売りじゃないわよ、この子」と笑いながら助け舟を出してくれました。

路上で販売されていた洋服。取り締まりが厳しくなった今は、露店の服屋も激減しています

そう、私は訪問販売の人だと間違われたのです。ほぼ手ぶらで売り物を持っているようには見えないと思うんだけど…? 首を傾げていると、友人から「アジア人だから物を売ってるのかと間違われたのね」とコメントが。「私ってそう見えるのか!」と目からウロコです。

そんな出来事から、カイロでは「アジア系の人=何かを売る人」というイメージが定着しているのかも、と実感したのでした。


おろぐちともこ
大学で古代エジプト史を専攻し、2011年よりカイロ在住。日々、エジプト人観察に励む。
現在はWebやエジプト人による日本語雑誌の漫画を執筆したり、デジタルアシスタントをしたりと、国境を越えて活動中。至上の喜びは、素敵なカフェで水タバコの煙をゆらしながらぼけっとお茶をすること。生活記Blogつぶえじでは、現地の生活の様子を不定期に発信している。