災害に備えて、共働き家庭がやっておくべきことは?

今月、熊本県を中心に起きた大地震。被災者の中には子育て世帯も多くあり、大変な生活を強いられていることを想像すると胸が痛みます。またあわせて、「ウチも防災対策をしなければ! 」と思う方も多いのではないでしょうか。

子どものいる・いないで災害対策の視点が変わってくるように、子どもを預けて働く生活がスタートするとそれに応じた新たな対策が必要になります。

小さな子どものいるご家庭に向けた災害対策の中でも、今回は保育園に子どもを預けて働く親がやっておくべき災害への備えについて考えてみましょう。

保育園へのお迎え、会社から徒歩で行けますか?

普段の通勤では電車やバスなどを利用している方が多いと思いますが、大規模災害が発生した時は公共交通機関が使えなくなることを想定しておかなければいけません。つまりいざという時は、勤務先から保育園へは徒歩でお迎えに行けるよう準備しておく必要があるのです。

地図上で徒歩での経路を確認して所要時間を想定しておくのはマストとして、可能な限り実際に歩いてみることをおすすめします。歩くとどのくらいの時間がかかるかを把握していれば、「7時間以上かかるから、当日お迎えに行けないことも想定しておかなければならない」など、必要なアクションがより具体的に見えてきます。そして、徒歩の場合の所要時間が分かったら、保育園側にも伝えておきましょう。

保育園によって細かい点での対応は異なりますが、子どもより先に保育士が帰宅してしまうことはありませんので何とかして少しでも早くお迎えにいく方法を検討しておくべきです。普段とは違う人にお迎えを頼むことが想定される場合は、あらかじめそのことを園に伝えて、了承を得ておくことも大事です。

また長距離を歩くだけでなく、災害時にはがれきやガラス片などが散らばった道を歩くことになるかもしれません。普段パンプスやハイヒールを履いて通勤している方は、職場にスニーカー等の歩きやすい靴を置いておくとよいでしょう。

保育園が職場に近ければ、避難所の確認も

職場に近い保育園に子どもを預けている場合は、災害発生時のお迎えは比較的スムーズで安心ですが、そこから子どもと一緒に帰宅する、または避難することを想定しておかなければいけません。小さい子どもと何時間も歩いて帰宅するのは困難でしょうから、近隣の避難場所を必ずチェックしておいて、その場所まで必ず1度下見に行っておきましょう。

次回後編では、災害時に備えて保育園やほかの保護者たちとうまく連携していくために、やっておくべきことをお伝えします。

※画像は本文と関係ありません

著者プロフィール

ここるく 代表取締役 山下真実
「わが子を大切するために、ママが自分自身を大切にできる子育てスタイル」を提案し、人気のレストランが託児付きで楽しめるサービス「ここるく」を運営するママ起業家。
投資銀行や金融系コンサルなど金融業界でキャリアを積みつつ、2011年に第一子を出産。初めての子育て中に「今まで気にもとめていなかった当たり前の事が、産後は一 気にできなくなるんだ! 」と感じたことがきっかけとなり、現代に合った子育て支援を実現するため2013年に株式会社ここるくを設立。同サービス運営を通じて得られる働くママ達のリアルな視点とコンサル経験を活かして、企業に対する女性活躍推進コンサルティングを行う。
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