【連載】

クリエイターに最適な外付けハードディスクを考える

4 My Book Studioでより安全なバックアップ環境を新たに構築する

    海津ヨシノリ  [2010/07/30]

    デザイナーという仕事柄、扱うデータの容量はソフトやハードの進化に伴って増え続けています。特に映像データなどは容量が大きいので、データのバックアップ先に頭を悩ませています。私の場合、バックアップメディアをCD-RからDVD-Rへ変更してもほどなく容量不足を感じてしまったので、仮にBlu-rayに切り替えたとしたとしても限界は見えているように感じます。なにより、メディアの枚数が増えると管理が困難になるばかりか、目的のデータを探し出してマシンに読み込むだけでも一苦労……。これではせっかくデータを保存しても効率良く使えそうにありません。そこで私はメディアの替わりにハードディスクを利用することにしています。

    各社よりさまざまなハードディスクが販売されていますが、大切なデータの保存先ですから、信頼できる製品を選びたいものです。この連載でこれまでウエスタンデジタルの外付けハードディスク「My Passport Studio」と「My Book Studio Edition」などを使う機会を得ましたが、その安定した動作と使い心地にすっかりファンになり、今ではメインマシンの外付けハードディスクはすべて同社製を使用しています。それまで使っていたトラブル続きのハードディスクと違い、Time Machineとの互換性もバッチリで、信頼の置ける製品です。そんな訳で今回も、同社の据え置きタイプハードディスク「My Book Studio(2TB)」を選びました。

    ウエスタンデジタルのMac用ハードディスク「My Book Studio」

    以前に導入した1TBの「My Book Studio Edition」(左)と今回導入した最新型の2TBの「My Book Studio」(右)。筐体がさらにスリムになり、ハードディスクなのにディスプイを搭載しているのがわかる

    背面の状態。USB2.0に加えてMacユーザにはうれしいFireWire 800に対応。付属の変換ケーブルで400に変更することもできる

    画期的な液晶画面を搭載

    このMy Book Studioのデザイン的な特徴といえば、電源を落とした状態でも表示が続く「スマートディスプレイ」という液晶画面を搭載している点でしょう。この液晶画面には空き容量などが表示されるほか、自分で入力した文字を「パーソナルドライブラベル」として表示させることもできます。日本語には対応していないものの、ドライブに保存されているデータ名などを表示させることができるため、複数台の外付けハードディスクを使用するヘビーユーザにとってはたいへん便利な機能です。

    Mac上でのラベル設定画面。eインクという技術によってハードディスクの電源をオフにしても表示は消えない

    ラベルを実際に設定した状態。ちなみに、uziakとはkaizuの逆で意味はありません

    「Time Machine」を補うバックアップシステム

    また、この製品の面白いところは、自動でバックアップや復旧を行える「WD SmartWare」というユーティリティがあらかじめ製品に組み込まれている点です。WD SmartWareはドライブの特別な領域に組み込まれているため、常にデスクトップ上に表示される便利な仕様になっています。必要な時、すぐ使用できるというのは、心強いものです。

    WD SmartWareフォルダを選択した状態。赤枠で囲んだ外付けハードディスクのうち、iDisk以外は全てウエスタンデジタル製

    私はTime Machineを利用しているので、当初はMy Book Studioのバックアップシテスムに対して必要性をあまり感じていなかったのですが、実際に使用してみると予想外の驚きがありました。WD SmartWareは常時稼働しているので、ファイルを作成あるいは変更して保存した瞬間に2次コピーを作成し、 万が一、問題が発生しても即座にバックアップデータから戻すことができます。例えば、ファイルを削除してしまったり、重要なファイルを上書きしてしまった場合でも、すぐに貴重なデータを復元することができます。つまり、定期的にバックアップが実行されるTime Machineのシステムではフォローしきれない、細かなアクシデントにも対応できるのです。本来はデータ保管用としての導入でしたが、私はこの製品を起動システムのバックアップにも活用することにしました。 もちろん、このWD SmartWareはTime Machineと互換性があるので安心して共存させることができます。

    ソフトの設定はとても簡単で、初めてWD SmartWareをインストールするときに一度だけ最初のバックアップとドライブ設定の画面が表示されます。その後は、ソフトウェアを起動するとホーム画面が表示され、処理を選択することができます。

    ドライブとソフトウェアの設定画面

    「WD SmartWare」起動後のホーム画面

    バックアップ処理画面。データはカテゴリ別でゲージに表示され、進行状況を視覚的に確認できる

    バックアップされるデータは「音楽」「ムービー」「写真」「メール」「ドキュメント」という5つのカテゴリと、これらのカテゴリに含まれない「その他」カテゴリに振り分けられます。データの内訳や進行状況を視覚的に確認できるのも便利です。このほか、WD SmartWareでは、My Book Studio上にバックアップされたファイルを「コンピュータ上の元の場所に復元する 」「特別な取得フォルダにコピーする」といった展開を指定することもできます。

    取得されたファイルの保存場所を指定できる

    私は、このユニークなバックアップシテスムが気に入り、当初はCD-RやDVD-Rなどのバックアップメディアの替わりとして考えていましたが、Time Machineと共存させて新しいバックアップ環境を構築することにしました。1時間毎に自動バックアップをすべてのドライブに対して実行するTime Machineと、システムディスクをリアルタイムに監視するMy Book Studioという組み合わせです。Macユーザなら、iDiskとTime Machine、そしてMy Book Studioという三重の設定でデータ保護対策は万全といえるのではないでしょうか。


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