都電荒川線と言えば、かつて都内に複雑な路線網を築いた東京市電の生き残り。荒川区の三ノ輪橋駅から新宿区の早稲田まで、12.2kmの路線だ。一部は昔ながらの路面電車の雰囲気を残し、庶民の足として愛されている。実はこの荒川線の電車、誰でも貸し切り運行できる。費用はいくらで、申し込みはどうすればいいのだろう。

貸し切り運行中の都電9000形。行き先表示部分は「貸切車」

片道運行1回単位。2カ月前に電話で申し込もう

東京都交通局のWebサイトによると、都電の貸し切り運転は片道運行1回単位で申し込める。車両は7000形、7500形、8500形、8800形、9000形の5タイプを選択可能。ただし、車両の検査日に当たってしまう場合は希望に添えない場合もあるという。料金は片道1回13,820円。1両に何人乗ってもこの値段だ。ちなみに乗車定員は61名(8800形)~96名(7000形・7500形)で、座席数は20(8800形)~26(8500形)。車内での飲食は不可。また、電源供給もできないとのこと。

申し込み受け付けは利用希望日2カ月前の月の1日10:00から。貸し切りができる時間帯は10:00~15:30。ただし、4の付く日は巣鴨とげ抜き地蔵の縁日で混雑するため利用できない。ほかにもお彼岸、盆休み、年末年始、ゴールデンウィークなどは利用不可とのこと。

主な利用は遠足やグループ旅行などで、映画やドラマの撮影にも使われているという。変わったところでは音楽会や演劇など、ライブハウスとしても利用されているとのこと。片道1回を20人で利用すると、1人あたり約700円。所要時間は50~60分。さて、あなたはどんなことに使ってみたい?