山形県の人は麺が好き!!

札幌ラーメン、博多ラーメン、喜多方ラーメン、各地に有名ラーメンがありますが、実は山形県が麺類王国であることはあまり知られていません。そこで、データをもとに山形県の麺類王国ぶりを見てみましょう。

大きな家・大家族・みんなが働く

まずは山形県の基本的な情報から。日本海側気候の山形県は冬に雪が多く、年間雪日数が90.6日で全国5位(1981年~2010年の平年値 全国平均32.6日)。冬に雪や曇りの日が多いためか年間晴れ日数は184.4日で全国41位(全国平均217.6日)、年間快晴日数は11.1日で全国45位(全国平均28.4日)。晴れの日が少ないと外で身体を動かす機会が減るため、スポーツ活動率は9.7%で全国46位(2006年 全国平均11.9%)となっている。

次に生活スタイルを見てみましょう。何よりも目立つのは共働き率で、68.15%は全国1位(2010年 全国平均53.92%)。同じく三世代世帯人数も100人あたり38.02人で全国1位(2010年 全国平均14.55人)。持ち家率が75.48%で全国4位(2008年 全国平均61.12%)、持ち家住宅述べ床面積が163.15平米で全国3位(2008年 全国平均121.03平米)であることをあわせてみると、大きな家に大家族が住み、みんなが働く生活スタイルが想像できます。

若い内に結婚し、離婚も少ない

更に女性の生活に目を向けると、女性初婚年齢が28.1歳と全国で45番目に低く(2010年 全国平均28.8歳)、40代女性未婚率も10.18%と全国45位の低さ(2010年 全国平均14.81%)で、若くして結婚する女性が多いです。

離婚件数は人口100人あたり0.56件と全国で44番目に低く(2012年 全国平均0.77件)、共働き率が高いこともあわせると、山形県の女性は若いうちに結婚し、あまり離婚せずに共働きに励むと言えそうです。化粧品購入量が年間2万3,746円の44位(2009~2011年平均値 全国平均2万9,435円)と低いのは、自分を飾らないためでしょうか。

家でも外でも麺食い

そんな山形県の食生活で目を引くのがラーメン店舗数。人口10万人あたり70.92軒は全国1位(2013年 全国平均27.71軒)。2位の栃木県(51.86軒)を大きく引き離しており、山形県のラーメン屋の多さが突出しています。

同じく麺類ではそば屋店舗数も人口10万人あたり54.54軒で1位となっており(2010年 全国平均22.55軒)、麺店が多いです。これだけ外食の機会があれば家で食べないかと思いきや、うどん・そば消費量は年間19,954グラムで5位(2006~2008平均値 全国平均15,713グラム)。インスタントラーメン消費量も年間6,081グラムで11位(全国平均5,414グラム)と上位に入っており、山形県は家でも外でも麺類をたくさん食べる麺類王国と言えそうです。

山形県と他都道府県の相関図。東北の他、新潟県や富山県とも似ている傾向がある

700以上のランキングから、山形県の相関関係を筆者が割り出したのが上の地図です。赤は似ている県、青は正反対の県。黄色はどちらでもない県ですが、山形県は東北各県の他、北陸や山陰など日本海側各県と似ている傾向があるようです。

筆者プロフィール : 横道 文也(よこみち ふみや)

統計サイト「都道府県別統計とランキングで見る県民性」主宰。様々なデータを都道府県という切り口から分析し、新たな「おむつとビール」を探すデータマイナー。時系列でデータを分析する「年次統計」や歴史年表を分析する「年表マニア」などのデータサイトも運営。