今週は、マイクロソフト製品のライフサイクルについて取り上げてみることにしよう。ちょうど前回に、ソフトウェアのライセンスについて取り上げているから、「最初に買う」話の次は「買ったものをどのように使っていくか」という話になるわけだ。

ライフサイクルといっても、ソフトウェアは機械製品ではないから、使っているうちに磨耗・消耗して寿命が来るようなことはない。しかし、動作させるハードウェアが変化することで古いソフトウェアを実行できなくなることがあるし、セキュリティ修正プログラムやサービスパックが未来永劫に提供されるわけではない。そういった事情から、現実的に運用可能な期間が自ずから決まってくる。

ライフサイクルに関する基本的な情報

TechNet Onlineからリンクされている、マイクロソフト製品のライフサイクルに関する情報の総元締めが、以下の記事だ。

マイクロソフト サポート ライフサイクル
http://support.microsoft.com/lifecycle/

単に「○○フェーズは△△まで」と文字だけで書かれると分かりにくいが、こうして図入りで説明していると理解しやすいだろう。

マイクロソフト製品の場合、「メインストリーム・フェーズ」「延長サポート・フェーズ」などといった形で、段階的にサポート体制を終息させていく形を取っている。そこで重要なのは、それぞれのフェーズの意味と、製品ごとに異なる個々のフェーズがいつからいつまでなのか、だ。

その、フェーズごとの期間設定に関する情報を初めとする、製品のライフサイクルに関するマイクロソフトのポリシーについては、以下のところで確認できる。

ライフサイクル ポリシー FAQ
http://support.microsoft.com/gp/lifepolicy

分野ごと・個別製品ごとに、ライフサイクルを確認する

現実問題として、製品の発売時期によって、それぞれのフェーズがいつまで継続するかは異なる。しかし、どの製品がいつ発売されたか、いちいち日付まで覚えている人は多くないだろう。

また、製品によって個々のフェーズの期間が異なることもあるし、後からサポート期間が変更されることもある。実際、Windows XP Home Editionのように、サポート期限が後になって延ばされた事例がある。そのため、メインストリームや延長サポートといったフェーズがいつからいつまでなのかは、個別の製品ごとに最新の情報を確認する必要がある。

そこで、ライフサイクル関連情報が掲載されているWebページを製品分野別に、以下に示す。

Windows オペレーティング システム ライフサイクル FAQ
http://support.microsoft.com/gp/lifewinfaq

サーバー製品ライフサイクル FAQ
http://support.microsoft.com/gp/lifesrvrfaq

Office 製品ライフサイクル FAQ
http://support.microsoft.com/gp/lifeoffice

開発ツール ライフサイクル FAQ
http://support.microsoft.com/gp/lifedevtool

マイクロソフト ダイナミクス製品 ライフサイクル FAQ
http://support.microsoft.com/gp/lifebizsolfaq

Macintosh 製品ライフサイクル FAQ
http://support.microsoft.com/gp/lifemacfaq

製品分野ごとに、ライフサイクルに関するFAQがまとめられている。サポート期限を過ぎたから製品が使えなくなるというわけではないが、安全・確実に利用するにはライフサイクルに関する情報が不可欠だ。

さらに、個別の製品について情報を知りたいときに活用できる検索機能や、サービス・パックに関する情報もまとめられている。たとえば、「えっと、この製品で利用可能な最新のサービス・パックは何だったっけ?」といった場面で、こうした情報が役に立ちそうだ。

マイクロソフト プロダクト サポート ライフサイクル検索
http://support.microsoft.com/lifecycle/search/

プロダクト サポート ライフサイクル - 製品一覧
http://support.microsoft.com/gp/lifeselect

サポート対象サービス パック
http://support.microsoft.com/gp/lifesupsps

検索機能を使うと、製品ごとにライフサイクルの情報を把握できる

製品一覧からリンクをたどって調べる方法もある。

また、製品カテゴリーだけでなく、製品を利用するユーザーによっては固有のライフサイクル関連情報を必要とする場面があるかもしれない。そのため、以下のような情報源もある。

パートナー、OEM、ISV 様向け製品ライフサイクル FAQ
http://support.microsoft.com/gp/lifepartner

Windows Embedded 製品ライフサイクル FAQ
http://support.microsoft.com/gp/lifewinembed

これらは基本的に、マイクロソフト製品そのものがビジネスの対象になっているユーザー層といえる。

相互運用性と環境移行についての情報も

組織全体で一斉に同一の製品を導入して、それのライフサイクルが切れたら一斉に代替する、ということであれば、ハードウェアの寿命やソフトウェアのライフサイクルだけを気にすればよいので、比較的、話は単純になる。しかし実際には、そんなに単純な話にならない場合の方が多い。

また、マイクロソフト製品だけで、あるいは最新の製品だけですべてを完結できるとは限らないので、他社製品との相互運用性が問題になる場面もあるだろう。また、他社製品からマイクロソフト製品に乗り換える場面や、ライフサイクルに合わせて新バージョンに切り替える場面では、データやユーザー環境をスムーズに移行するという課題も生じる。

そこでTechNetでは、相互運用性や環境移行についてまとめたTechCenterを用意している。

相互運用性と移行センター
http://technet.microsoft.com/ja-jp/interopmigration/default.aspx

ここでは、UNIX関連製品・Linux関連製品・Apple製品・IBMメインフレーム製品・Novell NetWareといった製品について、相互運用性や移行に関する情報をまとめてある。

たとえばMacintoshであれば、過去にはファイル共有プロトコルがWindowsとまったく互換性を持たなかったため、WindowsサーバでMacOSのファイル共有プロコルを動作させるために、AppleTalkプロトコルとSFM(Services for Macintosh)を用意していた。OS/2とLAN Managerの時代から存在していた歴史のあるコンポーネントだが、MacOSがSMB(Server Message Block)に対応したことで出番を失い、ついにWindows Server 2008から削除されている。

同様にNetWareに対しても、IPX/SPXプロトコルやFPNW(File and Print Service for NetWare)といった互換機能を用意していたが、現在はNetWareからWindowsサーバへの移行ソリューションがメインになっている。

こういった、他社製品との互換性・相互運用性と環境移行を実現するための機能・情報についてまとめたのが、「相互運用性と移行センター」というわけだ。

常にすべてを最新版のMS製品で完結できるとは限らない。他社製品・旧製品との相互運用性や環境移行についての情報は、意外と出番があるはずだ。

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