前回・前々回と、Exchange ServerのTechCenterで提供されている技術情報へのアプローチや、TechNetライブラリについて取り上げてきた。しかし、これだけがTechNet Onlineで提供されている情報というわけではない。これまで、本連載で取り上げてきていなかった種類のものも含めて、「TechNet Onlineではこんな形の情報提供も行っている」という話題を取り上げてみよう。
イベント情報のRSSフィードを登録しておけば、新着情報は見逃さない
Exchange Serverみたいな企業向け製品では、すでに導入しているユーザーの事例、あるいは導入を請け負っているシステム・インテグレーターからの情報も、大事な情報源になる。また、マイクロソフト自身もTechNetライブラリやサポート技術情報にとどまらず、さまざまな形で情報提供を行っている。
たとえば、Exchange ServerのTechCenterにアクセスしていた鈴木一郎君の目に止まったコンテンツのひとつが、メイン画面の右下にある「イベント情報」だった。たとえば、Exchange Serverの導入や運用に関わっているマイクロソフト以外の会社がイベントを開催する際に、ここに情報が載るわけだ。しかもRSSフィードを配信しているので、それをRSSリーダーに登録しておけば、新着情報を見逃さずに済みそうだ。
オンラインマガジンや動画配信による学習も可能になっている
また、同じ画面の左下にある「TechNetマガジン」も見逃せない。こちらはマイクロソフト自身が雑誌風の体裁をとって、特定のテーマについて取り上げる形で定期的に記事を追加している。その名の通りのオンラインマガジンだ。こちらもRSSフィードを登録できるので、新着情報の把握は容易だろう。
もっとも、体裁こそ違うものの、「TechNetマガジン」は文字・静止画の情報が主体という点で、これまでに取り上げてきた情報提供手段から外れるものではない。そこで紹介したいのが、ブロードバンドが普及した昨今だからこそモノになったコンテンツ、つまりWebキャストだ。
Webキャストというと何かと思うが、早い話がストリーミング動画配信のことだ。毎回、特定のテーマをひとつ取り上げて、それについての解説を動画で見られるようになっている。これもまた新着情報のRSSフィードを配信しているので、新しいWebキャストが登録されたかどうかを把握しやすい。
たとえば、Exchange Server 2007に関するWebキャストの例として、以下のものがある。
TechNet 5 minutes シリーズ トラブルシューティング編 Exchange Server 2007: メールボックスサーバーでメッセージ追跡ログの保存に関する設定をおこなう方法
なお、Webキャストは時間を決めて放送しているわけではなく、ユーザーのリクエストを受けて再生するようになっている。そのため、いきなり再生できるわけではなく、個別のWebキャストごとに「イベントの登録」が必要だ。その際にWindows Live IDが必要なので、事前に取得しておくようにしたい。
Webキャストの利用方法
もっとも、以前に取り上げたバーチャルラボを利用するときにもWindows Live IDは必要になるし、その他のマイクロソフトのWebサイトでもWindows Live IDが多用されている。Webキャストを見るかどうかに関係なく、TechNet Onlineを活用するのであればWindows Live IDを取得しておくようにしたい。
ちなみに、Exchange Serverにもバーチャルラボはあるが、本稿執筆時点では残念ながら英語版しかない。
ダウンロードして評価してみる
なにもExchange Serverに限ったことではないが、解説文を読んだり、あるいはWebキャストを見たりするだけでは、完全な理解に至らないことがある。やはり、自分で実際に現物を動かして、いろいろ試してみて、ときにはトラブルに見舞われる経験もすると、結果として経験が深まって理解度も高まるというものだ。特にExchange Serverのように多機能で複雑な製品では、そうした傾向が強い。
そこで、TechNet Onlineで提供している自習用のリソースを存分に活用したい。評価版をダウンロードして手元のPCにインストールして、さらに自習用のテキストを見ながら、じっさいに動かしていろいろ試してみよう。こうすることで、本番の運用をより円滑に実現できるようになるだろう。
Exchange Server 2007の評価
Exchange Server 用のダウンロード
Exchange Server自習書シリーズ
Exchange Server 2010の情報
このうち、最後に取り上げた「自習書シリーズ」だけでも相当な分量になる。これを最初から順を追って試していくだけでも、かなりの学習量になるのではないだろうか。