【連載】

捨て変態の偏愛雑貨帖

5 亀田縞のワイドパンツ

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憎き太もも

私は下半身が太い。特に太ももが実に太ましく、足首はどこにいったのやらさっぱり見当たらない。

下半身が太いということは、ボトム選びに非常に苦労するということだ。パンツに至っては、デザインが好きか嫌いか、似合うか似合わないかではなく、まず"履けるか履けないか"。太もも部分まで無事入るかどうか、入ったとしてもパンツが苦しげに悲鳴をあげていないかチェックしなければならない。無事履けて見苦しくなくてデザインも好き……そんなパンツに出会える確率は年に1回あるかないかだ。

出会ったのは、農作業の伝統服

そんなかわいそうなボトム事情を抱える私が、愛してやまないパンツが「F/style(エフスタイル)」のワイドパンツだ。よく行くお店で扱っていて、初めて試着した時、あまりの履きやすさと素朴なかっこよさに感動してしまった。

パンツの素材は新潟の伝統綿織物である「亀田縞」で、かつて農作業用の服として使われていたもの。その織物を使って作られたパンツなので、当然丈夫で汚れにも強く、毎日2歳児と猫4匹と格闘して過ごしている私にはうってつけの生地だ。

「亀田縞」で織られた「F/style(エフスタイル)」のワイドパンツ

ワイドパンツなので、私の憎き太ももでも無事履けるし、ウエスト部分はゴムと紐で調整できるので、うっかり食べ過ぎても苦しくないし(←いつでもこういう場面を想定しているから、いつまでたっても痩せないのかもしれない)、家の中でのんびりしたい時はもちろん、お出かけ用としても履けるデザインなので、とても重宝している。厚地と薄地の2種類あるのだが、お気に入りすぎて、それぞれの生地を買って季節に合わせて履いているほどだ。

生地は丈夫で汚れにも強い

"オシャレは我慢"を卒業

捨てることに快感を覚える「捨て変態」ながら、好きになるとそろえたがるという捨て変態としてあるまじき性質を持っている私は、すっかり「F/style」の魅力にどっぷりとつかり、今ではシャツや割烹着も愛用中だ。

捨て変態なのにそろえたがりで、今は「F/style」に夢中

"オシャレは我慢"と思っていた時期もあったけれど、最近ではもっぱら、着やすく過ごしやすく自分らしくいられる服が私に合った一番のオシャレかもしれない、と思っている。

著者プロフィール: ゆるりまい

1985年生まれ。仙台市在住。漫画家、イラストレーター。
夫、母、息子の人間4人 +猫4匹ぐらし。
生まれ育った汚家の反動で、現在ものの少ない暮らし街道爆進中。
ものを捨てることが三度の飯より大好きな捨て変態。
そんな日常を描いた『わたしのウチには、なんにもない。』(KADOKAWA)は2016年、夏帆主演で連続ドラマ化された。
現在cakesにて「ゆるりまいにち猫日和」、赤すぐにて「赤すぐみんなの体験記」を連載中。

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インデックス

連載目次
第8回 夏嫌いの助っ人「生活の木 フレグランスシート」
第7回 思わずガッツポーズ×10「イイダ傘店のハンカチ」
第6回 インド刺繍のストール
第5回 亀田縞のワイドパンツ
第4回 柘植櫛
第3回 宝箱(仮)
第2回 湯たんぽ
第1回 山葡萄のボストンバッグ

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