この連載は、2015年4月からWebマーケティング業界に足を踏み入れる新入社員や、新たにWeb担当者に着任した新人マーケターを対象に「覚えておきたい基礎知識」をご紹介するものです。

前回は、Webマーケティング業界にて日常的に利用されるマーケティング用語10個を解説。後半となる今回も、残りの10個を出現頻度の高い順に見ていきましょう。

※「【前編】これだけは覚えたい!Webマーケティング基礎用語20選」は、こちらをご覧ください。

11. LPO

Landing Page Optimization : ランディングページ最適化

 出現頻度 : 60%

【解説】
広告をクリックすると最初に表示されるLP(ランディングページ)のデザインや文言を工夫し、CVR(コンバージョン率)を高めること。

12. ROAS

Return On Advertising Spend : 広告の費用対効果

 出現頻度 : 60%

【解説】
広告掲載料1円あたりの売上額。この数値が高いほど、費用対効果が高く効率的に広告運用できていると言える。
【使用例】
10万円の広告費用を投資し、100万円の売り上げがあった場合、ROASは1000%(100万円 ÷ 10万円 × 100)となる。

13. SEM

Search Engine Marketing : 検索エンジンマーケティング

 出現頻度 : 60%

【解説】
検索エンジンから自社Webサイトへの訪問者を増やすマーケティング手法。一般的には、SEO(検索エンジン最適化)とリスティング広告(検索結果の画面で一番上に出てくる広告のこと)の2つが主な手法とされている。

14. CPM

Cost Per Mille : インプレッション単価

 出現頻度 : 50%

【解説】
Webサイトへの広告掲載回数1000回(1000インプレッション)あたりの広告費。この料金単位で課金される制度を「CPM制」とよび、売上やサイト訪問者数増加よりも、ブランド認知度向上を目的とする場合に適した課金制度だ。

15. KPI

Key Performance Indicator : 重要業績評価指標

 出現頻度 : 50%

【解説】
目標達成プロセスの実施状況を計測するために、実行の度合い(パフォーマンス)を定量的に示す指標。「何を持って進捗とするのか」を定義するために設定される尺度となる。
【使用例】
Webサイトの目的を「資料請求数の確保」とし、目標値を「新規顧客による月間40件の資料請求数を同サイトから得る」とした場合、KPIは「検索エンジン経由のアクセスのセッション数(訪問回数)」と設定できる。

16. PPC広告

Pay Per Click : クリック課金型インターネット広告

 出現頻度 : 50%

【解説】
掲載には費用がかからず、広告が実際にクリックされた回数分だけ費用が発生するという課金形態の広告。リスティング広告やCPC広告を指す場合もある。広告に興味を示したユーザー分だけ費用が発生するため、よりクリック率の高い広告が選別される仕組みだ。

17. ROI

Return On Investment : 投資対効果 / 投資収益率

 出現頻度 : 50%

【解説】
投資した資本(費用)がどれだけの利益を生んでいるかを測る指標。「純利益÷投資額」で算出する。

18. ASP

Affiliate Service Provider : アフィリエイト事業者 / Application Service Provider : アプリケーション事業者

 出現頻度 : 30%

【解説】
前者は、PC・モバイル問わず、アフィリエイト広告(成果報酬型広告)を仲介するサービスの総称。後者は、さまざまなアプリケーションをネット経由で提供するサービスを指す。

19. AIDMA

Attention, Interest, Desire, Memory, Action(アイドマ)

 出現頻度 : 20%

【解説】
米学者ローランド・ホール氏が提唱した「消費者の購買決定プロセスを説明するモデル」の1つ。

20. AISAS

Attention, Interest, Search, Action, Share(アイサス)

 出現頻度 : 20%

【解説】
電通が提唱した「インターネット普及後の消費者による購買行動を説明するモデル」で、AIDMAからDesire(欲求)とMemory(記憶)がなくなり、代わりにSearch(検索)とShare(情報共有)が追加された。


本稿にて紹介した略語は、Webマーケティングに携わるのであれば最低限知っておいて損はない用語群となります。しかし、大切なことは、略語や用語を覚えることではなく、Webマーケティングを活用して成果を上げていくことです。

次回は、Web広告の種類とその概要についてまとめます。

執筆者紹介

ソウルドアウト 葛谷篤志

2009年オプトに入社し、2010年からソウルドアウト設立に参画。入社3年目から新潟営業所の立ち上げを経験したほか、Web事業のスタートアップや通販(美容品・アパレル)企業のWebマーケティング支援に携わり、顧客売上を2年で5倍にさせる等の実績を持つ。現在(2015年3月)は、Webマーケティング本部 パブリックリレーション部にて部長を務める。