ネットギアの協力を得て、小規模企業がネットワーク環境を一新する企画もいよいよ最終回! 前回までにネットワーク構築とセキュリティシステムまでが完了し、わが事務所も最新システムに生まれ変わったのはご存知の通り。

この上何を追加する? という疑問もあるとは思うが、まだまだ気になる製品があるのだ。特にSIMフリーのモバイルルーターは、使いようによっては、大手キャリアが提供する定額支払いのモバイルルーターよりもお得になる可能性がある。今回はそんな疑問にぴったりの製品をご紹介したいと思う。

外出先でのインターネット回線にNETGEARのモバイルルーター

読者の皆さんは、外出先のインターネット回線の確保にはどのような手段を用いているのだろうか? テザリング対応のスマートフォンが一般的となり、公衆無線LANサービスも多数提供されている。都市部ではさほど困ることは無くなっていることが多いのではなかろうか? インターネット回線においては、日本は恵まれた環境だといえる。どこの地方でも、一定以上の規模の街なら、公衆無線LANや手持ちのスマートフォンを利用してインターネットに接続できる。

とはいえ、テザリングはスマートフォンのバッテリー消費を早めるので、肝心な時に電話やネットが使えないことがある。また、公衆無線LANも都市部を離れると一気に対応スポットが少なくなる。こういった時は、SIMフリーのモバイルルーターが便利だ。

本連載で紹介しているNETGEAR製品の中にもSIMフリーのモバイルルーター「AirCardモバイルホットスポット」が提供されている。今回、本製品を試したくなったので、打診したところ、快く応じてもらうことができた。様々な特徴がある製品だが、持ち歩いてみた結果を報告しよう。

AirCardモバイルホットスポット「AC785」

本稿で導入を行うAirCardモバイルホットスポット「AC785」
■ ネットワークテクノロジー
FDD LTE Rel.9 Category 4, Carrier Aggregation 無し
4G LTE: Band 1(2100), 3(1800), 5(850), 6(800), 9(1700), 19(800), 21(1500)
3G HSPA+: Band 1(2100), 5(850), 6(800), 9(1700), 19(800)
※国内で使用可能なバンドは以下となります
4G LTE: Band 1(2100), 3(1800), 19(800), 21(1500)
3G HSPA+: Band 1(2100), 9(1700), 19(800)
(対応SIMカードはNTTドコモネットワーク対応SIMのみ)

■ WiFi仕様
WiFi 802.11 b/g/n, 2x2 MIMO
デュアルバンドWiFi 2.4GHz/5GHz(*)
マルチSSID/ゲストWiFi サポート
WPS対応
(*)本製品の5GHz帯域の屋外での使用は電波法に不可となっている

■ 対応SIMカード
NTTドコモのネットワークを使用するMNVOのマイクロSIM
■ バッテリー仕様
着脱式リチウムイオンバッテリー(2,000mAh)
連続通信時間 10時間
連続待機時間 300時間

■ セキュリティ
暗号化WiFiセキュリティ
WPS対応
ゲストWiFiネットワークの作成および編集
接続しているWiFi端末の確認およびブロック
Web管理画面もパスワードで保護
WiFiもしくはUSBテザリングの切り替え

■ 外形寸法
109.9(長さ)×68.9(幅)×14.6(高さ)mm

■ 本体重量
127g

ポケットティッシュと同等のコンパクトボディ

AC785を手に取ってみると、まずコンパクトなボディに目が行く。ほどよい薄さも手伝ってバッテリーを取り付けた状態でも持ち重り感はほとんどない。ジーンズのポケットにもなんなく入るサイズなので、どんなところでも収納することが可能だ。

本体はとてもコンパクト。適度な薄さが持ちやすい印象を与えてくれる

SIMカードは、本体背面のバッテリーを外して設置するタイプ。対応するSIMカードは、NTTドコモ回線に対応したマイクロSIMだ。筆者のように出張取材での利用などスポット的な使い方を考えているユーザーにとってこの製品はプリペイド式などが選べるので大歓迎。さっそく、NTTドコモ回線に対応したプリペイド式のSIMである「OCN モバイル ONE SIMカード」を購入。準備万端、初期設定を始めることになった。

ちなみに、AC785の製品ページに動作確認済みSIM一覧が記載されているので、参考にしてほしい。

バッテリーを外して、スロットにSIMを差し込む。対応するSIMカードサイズはマイクロSIM

初期設定は、この手の製品を使ったことがある人にはさほど難しくない。もちろん、SIMの使用設定は済ませておくことが前提となるが、筆者は数分で設定することができた。

簡単に初期設定の流れを説明すると、SIMを挿してバッテリーをはめたら本体を起動。続いて、AC785とブラウザが動くデバイス(入力作業が多いのでノートPCがおすすめ)を接続する。その後、ノートPCで設定ツールでもある「ホットスポット Web 管理ページ」を開き、各種設定を済ませればよい。細かい手順はマニュアルにあるので、指示通りに進めれば問題ないだろう。

APN設定はウェブブラウザーからおこなう。ブラウザが開けるデバイスがあれば大丈夫。設定自体は簡単なので、マニュアルを見るか、それでも分かりづらいと感じる人はネットギアWebサイトにある設定動画「AirCard785初期設定法」をご覧いただければと思う

抜群の安定感

事前の各種設定と充電を完了させたら、さっそく手持ちのデバイスを接続するだけ。WiFiは802.11 b/g/nに対応しているので、ほとんどのデバイスをつなげることが可能だ。一点注意したいのが、5GHz帯域の屋外での使用が電波法により禁じられている点だが、駅舎内やデパートなどの建物内で使うのであれば問題無い。せっかく5GHz帯に対応しているので、賢く活用したいところだ。

さて、今回はあえて都市部を離れて、郊外にある河川敷を利用した公園の各所でテストをしてみた。こちらは約2.5kmある施設なのだが、車で移動していても回線は途切れることなく快調だった。

液晶ディスプレイでは電波状態や接続デバイス数などのほか、ネットワーク名とパスワードが確認できる

ネット接続の速度を計測してみると筆者の環境ではこのような感じ。決して高速ではないが、必要十分な結果。もちろん、利用場所を変えればこれ以上の数値も望めるので、いろいろと試してみるとよい

つなげているデバイスやSIMカードの種類によって結果は様々だろうが、筆者の狙い通り、ネット閲覧やメールチェック程度であれば問題なく利用できた。

せっかくの野外テストだったのだが、あいにくの雨。車中の写真しか撮影できなかったが、こうした郊外エリアでも十分活躍してくれることが分かった

専用ツールでスマートフォンからAC785を管理

本機を日常的に使ううえで便利なのが、スマートフォンやタブレット向けに提供されている管理ツールだ。現在、「AirCardアプリ」として、App Store、Google Play、Amazonで提供されている。

AirCardアプリはAC785の管理を容易にしてくれるツール。手元で簡単に操作できるので非常に便利だ

主な機能としては、スマートフォン/タブレットからモバイルホットスポットの接続状態やバッテリー残量をリアルタイムでチェックできるほか、Wi-Fi対応端末の接続台数の確認や毎月のデータ使用量の記録なども可能だ。リモートでホットスポットの電源をOFFにするといった操作にも対応する。

端末のアクセス管理だけでなく、日々の通信量の把握やデバイスの省電力管理などが行えるので、プリペイドSIMなどの限られた通信容量を計画的に使うことができる。便利なツールなので、AC785のユーザーになったらぜひ入手していただきたい。

いつでもどこでもネットワークに接続

一通り試してみた結果、AC785はフリーSIMを活用した自分専用のWiFiホットスポットとして、十分期待に応えてくれる製品であることが分かった。筆者のようなスポット的な使い方はもちろんだが、キャリアや施設のサービスに依存せず、外出先で安心してネットワーク環境につなげたいという幅広いニーズにも対応できる懐の深さを感じた。また、本機はグローバル対応となっているのも心強い。国内だけでなく、海外でもお好みのフリーSIMを使ってインターネットを利用することができるのだ。

さて、全7回となった本企画もこれが最終回となる。NETGEARの協力でネットワークデバイスが充実した今、実に快適な環境を手にすることができた。ネットワーク製品は長期使用が前提となるケースが非常に多いが、同社の場合、有償でオンサイトサポートやクイックデリバリーが受けられるのもうれしいところ。特に法人の場合、ストップできないケースも多いので、こうしたサービスが受けられるのは心強いはずだ。ワンストップであらゆる製品がそろうNETGEARで、みなさんの会社の環境にあったネットワークを構築してほしい。

(マイナビニュース広告企画:提供 ネットギアジャパン)

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