ネットギアの協力を得て、小規模企業がネットワーク環境を一新する企画の第6弾!前回に引き続き、周辺機器を使ってより充実したネットワーク環境を目指していきたいと思う。本稿では、みなさんが興味を持ちそうなセキュリティ製品をご紹介しよう。

新設ネットワーク構成図(予定)。今回新たに無線LAN中継機を設置する。

セキュリティはネットワークのみならず

企業を運営していく上で「セキュリティ対策に万全を期す」というと、漏えいや盗難といった情報セキュリティにばかり目が行きがちである。しかし、窓の戸締まり、ドアキーの管理など、企業の物理的なセキュリティの管理まではたして意識できているだろうか?

情報セキュリティに関しては、「クライアントPCへのセキュリティツールの導入している」や「デバイス自身にセキュリティ機能が盛り込まれているものを活用している」といった理由から、漏えい対策や盗難防止対策も万全だと考えている企業も多いはずだ。

しかし世の中を見てみれば、相変わらず空き巣や住居への不法侵入など、古典的な犯罪は後を絶たない。すなわち、近年の企業運営において意識されていないのが、実は物理的な面でのセキュリティである。社外の人間が事務所内をうろつける、といった状況などは言語道断。休日出勤した際に、あちこちの部屋に入り放題という環境では、いくら情報セキュリティにコストを掛けても意味がない。

かくいう筆者も、過去に怖い思いをしたことがある。昔、とあるビルの一室を借りていた際に、不意にスタッフから「誰か、夜中に私の机の上をいじりましたか? 」と言われたのが、ことの発端。数週間様子をみていると、時折、机の上に置かれた資料が動いていたり、スリッパの方向が違っていたりと何やら不審な様子だったのである。

机の中までは空けられた様子はなく、パソコンの電源も入れられた形跡はない。盗み目的ではないとすれば…… 「まさかの心霊現象か!!!!」と思った筆者は、当時は高価だった動体感知機能付きのカメラを借りてきて、夜中の事務所を撮影してみることにした。このときは「幽霊でも写ればYouTubeにアップしよう」くらいにしか思っていなかったが、そこに写されたのは驚愕の事実だった。何日目の夜中に撮影された動画にはなんと! ビルの管理者(大家)が写っていたのだった。

もちろん、ガス・電気・水道・電話などに問題は無く、善意で見回りをしてくれていたのだと信じたいが、夜中の誰も居ない事務所に誰かが入れるようなビルで仕事はできない。すぐに転居を申し出て、あっという間に引っ越したのであった。

汎用性の高い監視カメラソリューション

前述の通り、世の中何があるかは分からない。セキュリティへの意識は物理的な面、ネットワーク面、共に高めておくべきだといえる。そこで、今回注目したのが、ネットギアの「Arlo スマートホーム ワイヤレスネットワーク セキュリティカメラ(以降、Arlo)」だ。

Arlo スマートホーム ワイヤレスネットワーク セキュリティカメラ(屋外設置可能)ベースステーション + カメラ2個セット

この製品は夜間使用ができ、動体感知機能もついた小型カメラと親機で構成されるシステムである。親機はネットワーク接続が必須だが、カメラと親機の間は無線接続されるので、ケーブル敷設の必要が全くない。さらに、カメラ本体は防水仕様なので、屋内はもちろん、野外にも自由に設置でき、設置の手間も大幅に削減できる。

カメラに映し出された映像はArloのクラウドサービスで管理できるので、インターネットに接続できるデバイスであれば、PCは当然、スマートフォンやタブレットでもチェックができる。ビジネスユースではもちろんだが、例えば、小さい子供がいるご家庭や、実家の両親の見守りなど、あらゆるケースにおいて、映像管理が出先でも自宅でもできるのはうれしい仕様だ。このように、Arloは、手軽にケーブルレスで監視カメラソリューションを手に入れられることが最大の魅力だといえる。

本稿で導入を行うネットワーク・セキュリティカメラシステム「Arlo」
共通仕様
無線通信方式:IEEE 802.11n - 2.4GHz 見通し距離で最大91.44m
取得認証:電波法(技術基準適合認定済み)、VCCI、電気用品安全法(電源アダプター)

ベースステーション
有線LAN:10/100Mbps イーサネット
ボタン:リセット、SYNC(カメラとの同期)、電源
LED:Power, Internet, SYNC, Smart Home Sensor, USB
動作温度、湿度:0~40℃(屋内専用)
寸法、重量:165.5 x 215.4 x 30 mm、321g

カメラ
画質:HD 720p (1280 x 720)
視野角:110°
焦点距離:固定焦点(60.96cm~無限大)
イメージセンサー:フルカラー, CMOS, ブラック/ホワイトバランス自動調整, 自動露出
録画フォーマット:H.264
ナイトビジョン:850nm LED, 赤外線カットオフフィルター
防塵防水性能:IP65
動作温度:-10~50℃
寸法、重量:73.1 x 43.5 x 65.5 mm、123.7g

誰でも簡単セッティング

Arloのセッティングはとても簡単。親機をネットワークに繋げたら、カメラに電池を入れて同期させるだけ。あとはおおよその設置場所を決めてPCのブラウザ、もしくはスマートフォンの専用アプリから、Arloのサービスサイトへログインすれば準備完了だ。ちなみに、新規登録のときに表示されるのだが、このクラウドサービスには有料の上位コースも用意されている。必要に応じて選択しても構わないが、まずは無料の「Basic」コースで試してみよう。

Arloのカメラは電池駆動式。電池の種類は「CR123A」というちょっと耳慣れないタイプだが、家電量販店やカメラショップで購入可能

デフォルトでついているカメラ用の台座がこちら。ボルトを壁などに打ち込んで裏面の穴に引っかけることで設置できる

カメラと台座は磁力でくっつく。半球形の台座にあわせてあらゆる角度に調整できるので便利である

カメラの準備ができたら、親機と同期させる。親機の本体側面にある三角形のSyncボタンを押し、次にカメラ上部のSyncボタンを押す

ユーザーの新規登録を済ませれば、ユーザー専用のページが開く。「カメラ」の画面では、現在の撮影範囲が確認できるはずなので、ここを見ながらだと画角が微調整しやすい。ちなみに、PCのブラウザでも、スマートフォンでも、同様に確認ができるので、こうした微調整を行うときはスマートフォン、日常の管理はPC、外出先ではタブレットといった使い分けもできる。

さて、画角調整やカメラの取り付けが済んでしまえば、準備完了。設置後は、動体を検知すると、自動的に録画を行う。なお、人の出入りが多い場所に設置する場合は、クラウドストレージ容量制限や電池の消耗速度などに注意が必要だ。

ArloサービスHPのトップ画面。初回は「新規登録」でユーザー名とパスワード設定などの初期設定を済ませる

ユーザーページに入ると登録したカメラの映像が確認できる。ちなみにリアルタイム監視も行えるが、環境によっては数秒程度の遅延があるようだ

こちらはiPhone専用ツールの画面。メニューはまったく同じなので、PC、スマートフォンどちらからでも同じように管理ができる

カメラの動作設定は上部にある「モード」からおこなう。画像は初期に用意されている「スケジュール」の編集画面。曜日ごとに時間を決められるので細かいスケジュール管理ができる

こちらはカスタムモードで、トリガーを動作検知にした際の画面。動作検知した場合に、何秒撮影するか、メールアラートやスマートフォンのプッシュ通知を使うか、などの設定ができる

テストしてみると玄関の開閉に反応。プッシュ通知もご覧とおり、きちんと届いた

モード設定した動画は「ライブラリ」に保存されている。何かあったらここでチェックすればよい

ちなみに、Arloのカメラは暗い場所でも撮影できるよう850nmのLEDが搭載されている。かなり暗い部屋でもこのとおり、バッチリ撮影されている

上手に運用して効果的なセキュリティ対策を!

ざっと機能を紹介しただけで、Arloがこれまでのセキュリティカメラシステムとは一線を画す製品であることがお分かりいただけたかと思う。ちなみにオプションでカメラの台数を増やしたり、デザイン違いの台座を選択することで、より広範囲を監視することも可能だ。

気になる価格だが、今回使用したカメラ2台が付いた「Arlo セキュリティシステム カメラ2台セット(VMS3230)」で、3万9,800円前後。Arloのクラウドサービスについては、今回は無料の「Basic(7日間の録画データ保存/カメラ5台までで無料)」を選択しているが、カメラの台数が増えたり、録画容量を増やしたくなったら、「プレミア(30日間の録画データ保存/カメラ10台までで月額1,190円)」、「エリート(60日間の録画データ保存/カメラ15台までで月額1,790円)」も選択できる。

企業のセキュリティはもちろん、自宅のセキュリティや子供、両親の見守りなど、用途が広がる監視カメラソリューション。我々一般人でも自分の手で、コストを抑えて本格的なシステムが構築できるのは大きなメリットだ。

ちなみに、Arloで唯一制約される可能性があるのが、親機の設置場所だ。いかに90mちかい無線カバー範囲があるとはいえ、環境によっては大きく距離が縮まってしまうことも考えられる。親機がちょっとでも動かせれば……といったときには、前回お届けした、ワイヤレスエクステンダーが効果的である。これに親機を挿せば、そのままネットワークの範囲を広げられるうえ、設置場所もコンセントさえあれば良いのでベストの位置が必ず見つかるはずだ。上手に組み合わせて、快適な監視カメラソリューションを試してほしい。

新規ネットワーク機器(予定)

  • NAS←New!
  • 複合機
  • クライアントPC×5~9(常時接続5台)
  • 4ポートルータ(10/100/1000BASE-T)×1←無線LANルータ×1へ変更!
  • 無線LANアクセスポイント×1←New!
  • ルートハブ 6ポート(10/100/1000BASE-T)×2←New! ※適所へ2台新設
  • 監視カメラ←New! ←本稿で新設
  • 無線LAN中継機←New!

(マイナビニュース広告企画:提供 ネットギアジャパン)

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