ネットギアジャパンの協力を得て、小規模企業がネットワーク環境を一新する企画の第2弾! 今回はネットワークの品質、速度向上に思い切り役立ちそうな無線LANルーターを取り上げたいと思う。とりあえず、ネットワークの改善に最短距離となりそうなデバイスだけに、筆者も興味津々だ。では、実際に導入するまでの模様をレポートしよう。

無線LANの次世代規格にどう対処する?

筆者の会社ではテキスト制作がメインであるため、さほどハイスペックなPCは必要なく、壊れたらパーツを交換し、それでも無理があるようなら、自作してしまうか出来合のPCを買うかという流れになるのが通例だ。その他、画像処理、DTP用のワークステーションもあるため、PCの世代もプラットフォームも新旧様々なものが混在している状況だ。

ただひとつ例外なのが、スマートフォンやタブレット端末だ。これらは新しいバージョンが出るたびに、体感できるほどのスペックアップが未だに続いており、PCのように「何が速くなったのか分からない」という状況ではないため、筆者を筆頭に各スタッフも常に新しいモノを追っている状態だ。するとやはり気になってくるのが、社内にいるときの通信速度である。

時代は、「IEEE 802.11n」から「IEEE 802.11ac」という新しい通信規格へと移っている。メインとなるデスクトップPCはそもそも有線LANなので、大元となるインターネット回線に大きく依存するが、無線LAN(Wi-Fi)はルーターが高速であればあるほど恩恵を得られる。事実、著者のオフィスのスタッフからは「いつオフィスの無線は早くなるの?」という声が飛び交っており、従来環境には多少の不満がある様子。 くわえて、最近では2つの無線チャネルを束ねて使う「チャネルボンディング」や2つの通信回線を空間多重する「MIMO」も使われ始めている。それぞれ、理論値でこれまで以上の通信速度を実現できる技術として、対応製品も増えつつあるのが現状だ。弊社で使用しているデバイスの中にも対応製品はいくつかあるので、これらデバイスのスペックを活かし切るには、高機能な無線LANが必要になるといえよう。

本稿で導入を行う無線LANルーター Nighthawk X6 R8000
対応無線規格: IEEE 802.11a/b/g/n/ac
対応チャンネル: 1-13 (2.4GHz)/36、40、44、48、52、56、60、64、100、104、108、112、116、120、124、128、132、136、140(5GHz)
スピード: 1300 + 1300 + 600*1 Mbpsトライバンド
ギガビットイーサネットポート:WAN×1、LAN×4
USBポート:USB3.0×1、USB2.0×1
サイズ:295.5×226.8×54.5mm
重量:1.1kg
※1:IEEE 802.11nで256QAM対応の製品と接続した場合に最大600Mbpsの転送速度を実現

高い要件を満たす無線LANルーター

今回換装を行ったことで、従来の無線LAN環境からどのくらいの変化があったかは後述するとして、まずは製品の紹介をしたい。

ネットギアジャパンの提供する「Nighthawk X6 R8000 トライバンド・ギガビットルーター(以下、R8000)」は、従来の無線LANでよく使われてきた2.4GHzが1つと、次世代規格が使用する5GHzのバンドが2つ備わっている、トライバンド無線LANだ。IEEE 802.11a/b/g/n/ac規格に対応し、Smart Connect により機器ごとに最適な無線LAN帯域を選択することが可能。さらにビームフォーミングによって、電波を自動調整することができ、これによって移動中のデバイスであっても安定した通信が期待できる優れものだ。

こうした機能・性能面はもちろん、くわえて近未来的なフォルムはオフィス内に置いても違和感が無く、用意されているUSBポートを使ってストレージサーバとして活用することも可能という使い勝手のよさも併せ持っている。最新機能への対応はもちろん、ネットワークデバイスの中核を担う拡張性の高さが秀逸なモデルといえるだろう。

アクセスのよいポート類の配置

それでは、設置のレポートを行っていこう。とは言っても非常に簡単で、ルーターとして使う場合はネットワーク回線をそのままWANポートへ接続し、ハブスイッチに既存のネットワークと繋がるLANケーブルを差し込めばよい。もし、現状で別のルーターを使用している場合であれは、そのままケーブルを差し替えるだけでも下準備は完了する。ただし1点だけ注意が必要。R8000の接地面積はいわゆる縦置きの無線LANルーターとはちがい、アンテナを複数本立てる必要があるため、やや広くとっておかなければならない。

設置場所はきちんと確保しておくこと

既存の機器の速度も向上!導入効果が明確な高機能無線LANルーター

R8000を設置場所へ置いたら電源を投入。WANポートにインターネット回線を接続し、LANポートはハブスイッチへ続くLANケーブルを接続しておく。あとは接続されているPCを使い、ブラウザから管理ツール「NETGEAR genie」を呼び出す。必要に応じて、インターネット回線の契約情報を各項目へ入力すれば準備は完了する。

設定や管理は専用ツール「NETGEAR genie」でおこなうとよい

有線LANネットワーク内のデスクトップPCから、インターネット通信の速度を計測してみると、旧環境では下りが約216.21Mbps、上りが約153.62Mbps程度だったものが、下りが約425.82Mbps、上りが約235.29Mbpsと向上した。冒頭述べたとおり、有線LANにおける変化はそれほど大きくないと想定していたのだが、R8000のデュアルコアプロセッサ等のハイスペックによる恩恵は有線接続時でも十分感じられる結果だ。

気になる無線LANの速度だが、IEEE 802.11ac対応スマートフォンの場合、従来環境では下り9.66Mbps、上り9.40Mbpsだったのに対して、下り30.66Mbps、上り27.82Mbpsと劇的に速度が上がった。無線LANの場合、周囲の環境などにも影響されるので、比較値でこれだけ良好な結果が出れば十分満足だ。

デュアルチャンネル(2.4GHz/5GHz)、MIMO対応のタブレット端末を試してみたところ、さらに驚きの結果となった。旧環境では、下り25.42Mbps、上り19.37Mbpsだったのに対し、R8000ではなんと、下り142.91Mbps、上り94.95Mbpsという結果となった。この結果からも、はるかに効率の良い通信がおこなえていることが実証されたといえよう。

  旧環境 新環境(R8000)
下り 上り 下り 上り
デスクトップPC ギガビットイーサネット 216.21 153.62 425.82 235.29
iPhone 6 Plus IEEE 802.ac対応 9.66 9.4 30.66 27.82
iPad mini 2 IEEE.802.n デュアルチャンネル
(2.4GHz/5GHz)、MIMO対応
25.42 19.37 142.91 94.95

単位はMbps。通信速度計測アプリ「Speedtest.net Mobile Speed Test」で3回計測。中間値を採取

さて、これで無線LANに関しては最新環境への対応が完了したことになる。ネットワークの通信速度も上がり、無線デバイスもようやくその真価を発揮できる。仕事柄、業務利用だけでなく製品試用などで無線接続の機器を扱うことも多い。そうすると1つのオフィス内で多数のデバイスを同時に、かつ安定的に無線接続できる点は大きく、業務効率も大幅に向上するはずだ。

これだけの高機能に加えて、無償保証の期間はなんと3年間だという。こうしたサポートの厚さもネットギア製品の特長といえる。 段階的に換装を進める本企画であるが、次回はハブスイッチの換装を行っていきたい。

新設ネットワーク構成図(予定)

新規ネットワーク機器(予定)
・NAS←New!
・複合機
・クライアントPC×5~9(常時接続5台)
・4ポートルータ(10/100/1000BASE-T)×1←無線LANルーター×1へ変更!
・無線LANアクセスポイント×1←New! 本稿で換装
・ルートハブ 6ポート(10/100/1000BASE-T)×2←New! ※適所へ2台新設
・監視カメラ←New!
・無線LAN中継機←New!

(マイナビニュース広告企画:提供 ネットギアジャパン)

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