ソーシャルメディアをキャンペーンに利用すると、認知度拡大や「いいね!」・フォロワーの拡大、来店・販売促進、好感度アップなどにも使えます。

今回は、Facebook、Twitter、LINEなどのソーシャルメディアを使ったキャンペーン方法を実例と共にご紹介します。

新規「いいね!」獲得や既存ファンの活性化に

ソーシャルメディアでキャンペーンを行うと、何がいいのでしょうか? やはり、コストが抑えられることと、拡散が期待できる点です。友人にもお勧めしたい内容ならシェアされて広がりやすいため、お得で他人に勧めやすいキャンペーンにするといいでしょう。

Twitterではフォロワーの獲得や情報の拡散が期待でき、Facebookでは新規「いいね!」獲得にも使えます。Facebookにはエッジランクというものがあるため、既に「いいね!」しているユーザーたちに再度ページに訪れてもらうきっかけ作りとしても使えます。

認知度アップや来店促進のほか、拡散効果も

Facebookでは、例えば投稿への「いいね!」やコメントを参加条件とするキャンペーンが行われています。その他、アイデアや意見、写真を送ってもらう投稿コンテスト、クイズの答えに投票してもらうキャンペーンなどもできます。それぞれ、認知度アップやリサーチなどに利用できるでしょう。

自社商品がサンプルとしてもらえたり、店頭で商品やサービスが受けられる仕組みにすれば、利用促進や来店促進につなげることもできます。この時、リツイートやFacebookで投稿すると応募できるようにしたり、当選確率がアップする仕組みにすれば、拡散も期待できます。ソーシャルメディアを利用するなら、ぜひ取り入れたい仕組みです。

2013年4月18日~5月17日に、ソフトバンクがFacebookページ一周年記念として、「ケータイ代一生分無料」キャンペーンを行いました。「ケータイ代が一生無料」というインパクトは大きく、クチコミでも大きく広がりました。その他Twitterでは、「商品1年分プレゼント」キャンペーンが数多く行われています。

ソフトバンク「ケータイ代一生分無料」Facebookキャンペーン

日本航空(JAL)は、Facebookページ2周年記念として、2013年3月15日~4月15日の期間、「Flight with Friends~友達みんなで旅に出よう!~」Facebookキャンペーンを実施しました。ユーザーは30人乗り飛行機のパイロットとなり、Facebook上で一緒に旅をする搭乗者を募集します。旅の仲間が30人集まり満席になると、抽選で1組30人全員に国内線航空券がもらえるというものでした。このように友達巻き込み型ならば、ユーザー自身が拡散してくれるという効果があります。

キャンペーンに参加してもらいやすい時間帯や商品は?

ガイアックスが「Facebookで懸賞キャンペーンに参加したことがある人」を対象にアンケートを行ったところ、一般ユーザーの参加時間帯で一番多いのは平日・休日共に21~22時であり、20~24時くらいが多めとなりました。一方、専業主婦(夫)の参加時間帯は、平日14~15時が一番多く、13~16時が多めとなっています。つまり、その活発になる時間帯くらいにキャンペーンの募集をかけると参加率が上がる可能性が高いというわけです。

なお、同社調べでは、65%のユーザーが懸賞キャンペーンを実施していればFacebookページに「いいね!」をしたいと答えています。続いて55%が「興味のある情報を発信している」ことを「いいね!」の条件としています。また、キャンペーンがきっかけで「いいね!」をしても、79.9%が一度も「いいね!」を解除したことはないと答えています。つまり、キャンペーンはFacebookページの「いいね!」を増やすのに効果的なのです。

なお、キャンペーンの参加率を上げるためには72.2%の人が「Amazonギフト券」などの商品券がいいと答えています。さらに、友達の間のシェアを増やすためには航空券などがよく、好感度を上げるためには当選数を増やすと効果があるといいます。この時、商品・サービスを体験してもらうために、商品サンプルを配るのもお勧めです。

モニプラやCrocos(クロコス)、cam+(キャンプラス)などのキャンペーン用サービスもあるので、うまく取り入れるといいかもしれません。

Twitter、LINEでも! キャンペーン

エイチ・アイ・エス(H.I.S.)は、2013年8月1日~15日に「夏旅tweetキャンペーン」を行いました。「#夢旅をつぶやいてPontaをためようbyHIS」のハッシュタグを付けて夢の旅に関するツイートすると、抽選でPontaポイントがもらえるというものでした。

その前年はさらにHMVとも組んで、同時期に「音楽と一緒に旅しよう! 音旅キャンペーン」を行っていました。H.I.S.とHMVのTwitterアカウントをフォローし、「#HMV_HIS音旅」のハッシュタグをつけ、行きたい場所とそこで聴きたい曲をツイートすると、やはりPontaポイントがもらえるというものでした。Twitterの場合はこのように、公式アカウントをフォローしたり、ハッシュタグをつけてキャンペーン文言をツイートすることを条件とするものが多くなっています。フォロー、ツイート、リツイートするだけで参加できるので、敷居が低いのが特徴です。

LINEでは、「LINEマストバイ」キャンペーンができます。商品にシリアルナンバーを付けておき、これを入力すると限定スタンプが入手できるというものです。JTの桃の天然水がこの仕組みを利用したところ、4週間で20万ダウンロードにつながりました。同キャンペーンが、この期間における売上の16%に当たる20万本の売上げに寄与したというわけです。現在は、同様にグリコポッキーを買うと限定スタンプがもらえるキャンペーンが行われています。スタンプは友人とのトークで使われ、それが販促効果につながるというわけです。

ソーシャルメディアキャンペーンでは、「いいね!」やフォローを増やしたり、リツイートや投稿などによる拡散が期待できます。導入を検討する際の参考としてみてください。