【連載】

立ち食いそば散歩

4 "サービス品"の座は渡さない! 「アジ天そば」は巨大なアジ天にほっこり

高山洋介  [2016/03/08]

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JR目黒駅西口、目の前の横断歩道を渡ってすぐの所にある、立ち食いそば「田舎」。戸も、仕切りも何もない、ただ短い暖簾(のれん)でのみ空間を隔てられた、吹きさらしの"ザ・路麺店"である。黄色い庇がよく目立っているので、目黒駅ユーザーなら誰もが目にしていると思うが、入ったことはあるだろうか。

丼いっぱいのアジ天「アジ天そば」(税込390円)はいつでも「サービス品」

気取らないおいしさがここに

店内はL字のカウンターで、5人も並べば窮屈なスペース。カウンターのケースには揚げおきされた天ぷらが並んでいる。携帯型の小さなテレビからはニュースが流れ、水は体育会系の部活動で使われていそうな巨大な水筒型のサーバーからセルフ。

壁には短冊で10種類以上のメニューがぶら下がっており、「サービス品」として「アジ天そば・うどん」が大きくプッシュされている。だが筆者は、この店が常にアジ天をサービス品にしていることを知っている。注文はもちろん、「アジ天そば」(税込390円)。代金はそばと引き換えに払う。

丼に浮かぶアジ天は、どんどんふやけていく。衣は分厚く、アジ以上に存在感を放っている。白く、やや太めの麺にコシなどない。多めに盛られた小口切りのネギと一緒に、この柔らかい麺をズルズルとすする。チープな味と言ってしまえばそれまでだが、むしろ親しみを感じる好きな味だ。立ち食いそばはこれでいい。気取らない、ならではのおいしさがここにはある。

"ザ・路麺店"な「田舎」にサッと入ってサッと食べてサッと帰る

食通が推薦する有名蕎麦屋で酒を飲むのも悪くない。でも、「田舎」で味わう5分間も、十分に満足できる時間だ。

※記事中の情報は2016年2月取材時のもの

筆者プロフィール: 高山 洋介(たかやま ようすけ)

1981年生まれ。三重県出身、東京都在住。同人サークル「ENGELERS」にて、主に都内の銭湯を紹介した『東京銭湯』シリーズを制作している。

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インデックス

連載目次
第14回 新宿駅そばで24時間営業! 名物「天玉そば」は温泉玉子付きでボリューミィ
第13回 1杯300円のシンプルな「田舎そば」は"おろしショウガ"でやみつきの味に
第12回 「おろしそば」は"温"もイケる! 見た目は地味だが幸福に包まれる1杯
第11回 食べ応えも十分! 香り漂う「春菊天そば」は24時間待っている
第10回 蕎麦の食感に驚く! 具だくさん「椎茸五目そば」は価格にも納得
第9回 カレーか蕎麦か……どっちもほしい人のために「よもだそば」がある
第8回 渋谷の若者も惹きつける豚バラ「肉そば」は無料で"肉わかめそば"に!
第7回 オンリーワンがここに! 蕎麦らしからぬ具とコクの「コテリ」はラーメン風
第6回 ワンコインで鶏もも肉がゴロゴロ! 「とりそば」は実力が分かる一杯
第5回 巨大なまいたけ天はつゆにひたして - 「まいたけ天そば」は中太麺がよし
第4回 "サービス品"の座は渡さない! 「アジ天そば」は巨大なアジ天にほっこり
第3回 "なにわ"も注文OK! 「なす天そば」は24時間いつでも待っている
第2回 器を赤く染めるそれにどっぷりはまる! 「天ぷらそば」は"紅生姜天"で
第1回 ジャンボかき揚げは二度うまい! 生玉子入り「かき揚げ玉子そば」の魅惑

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