クラウド経由のコミュニケーションツールは、相手との距離に関係なく利用できる。もちろん「SkyDesk」も社外からのアクセスが許可されているグループならば、海外からでも利用可能だ。今回は、海外出張中の編集者と日本で作業をしているライターのコミュニケーションをレポートしよう。
出張先でもオフィスのメンバーがスムーズにサポート
「SkyDesk」では、組織グループに対してアクセスできるIPアドレスを制限できる。社内からのアクセスだけに絞り込みたい時には非常に便利な機能だが、これを利用しない場合は、国内の遠隔地はもちろん、インターネット環境さえあればどこからでも利用可能だ。「SkyDesk」では、組織グループ(現在の機能では最大3名)のみ名刺の共有やアクティビティへのコメントができ、社内での利用を想定しているが、今回は、編集者とライターで組織グループを作り、編集者の海外出張時に利用してみた。
原稿の納品と、内容を確認しての修正依頼を「SkyDesk」で行うという事前相談をして、編集者は海外出張に出発した。現地に到着する頃だと思われる時間に「SkyDesk」を見てみると、アクティビティに救援を求めるメッセージが入っている。iPhoneの充電ケーブルを忘れてしまったようだ。充電ケーブルがない状態で長時間ウェブ検索を行うには不安があるということで、日本側で検索して行けそうなショップ探して、情報を送ってほしいとの依頼だ。
Appleの直営ショップがある所ならば簡単に探せるが、直営店がない国で確実に充電ケーブルを購入できる店を探すとなると、プレミアムリセラーの店舗を見つけなければならない。そこで、日本側で検索して行けそうなショップの住所や地図、営業時間を送った。
「SkyDesk」のトップページに表示されるアクティビティは、組織グループに属する全員が見られる一言掲示板的なものだ。流れてしまって良いものは「ちょっとひとこと」をクリックして書き込むと、水色のエリアに書き込まれて順次流れていく。一方、全員に確実に知らせたいときは「みんなにお知らせ」をクリックして書き込めば、オレンジ色の背景色で常に上部に掲載されるようになる。呼びかけられればすぐに気づくことができ、救援依頼にも即座に対応できた。
1対1のやりとりならばメールで済むが、1対複数のコミュニケーションはアクティビティを使うほうが便利だ。たった3人の組織グループメンバーでも、2人に依頼してそれぞれからの問い合わせや返答に対応するのではムダが多くなる。全員が情報を共有できるアクティビティを使ったことで、ムダのないやりとりができた。
「SkyDesk」を利用して原稿納品&修正
編集者にチェックしてもらう書き上げた原稿を「Docs」にアップロードし、編集権限付きでグループ共有。アクティビティの「みんなにお知らせ」で原稿共有の告知をして待っていると、無事にiPhoneケーブルを購入できた編集者からホテルに到着した旨が書き込まれた。
普段は原稿をメールで送付し、画像など大容量のファイルは別途転送サービスなどを活用して送付している。しかし出張中は各社から届くプレスリリースなど大量のメールをスマートフォンで逐次処理するのが難しく、原稿を送付しても気づくのが遅れる可能性がある。そのため「SkyDesk」にアップロードしてグループ内で共有しようと事前に決めていた。データが共有されるとアクティビティでも知らせてくれる。実際、ホテル到着直後に気づいてもらえたようだ。
編集者は原稿を1度ダウンロードしてから、持参したPCで編集。Wordの校正機能を利用して赤字を入れ、すぐに「SkyDesk」にアップロードした。なお、doc形式のファイルであれば、ファイルをダウンロードすることなくSkyDesk上で直接編集することが可能だ。また、「Docs」にはレビュー機能があり、ファイル単位でコメントを残すこともできる。
残念ながら校正結果のアップロードを知らされた時、ライターはオフィスを離れてしまっていたが、手元のスマートフォンを使って「Docs」内のWordファイルを開いてみた。
「Docs」のプレビュー表示ではコメント機能で追記されたコメントは見えないものの、削除と追加について十分確認できる。画像を張り込んだWordドキュメントをアップロードすれば、きちんと画像も表示可能だ。そのため、スマートフォンからでも十分修正の内容を把握できた。翌朝から忙しく取材をしなければならない編集者に、即座に了承の旨を伝えることができたのはありがたい。
取引先名刺を共有して連絡先を即座に伝達
出張中にアクシデントがもう1つあった。進行中の企画について、できるだけ早く確認しなければならないことが出てきたのだが、ライターはクライアント担当者の連絡先を知らなかったのだ。そこで、出張中の編集者にすぐに問い合わせ、「Cards」に登録されている名刺を共有してもらい、連絡先を取得した。
「Cards」の名刺管理は、1アカウントあたり50枚まで登録可能だ。数は少ないように思えるが、現在進行中の案件に関係する名刺だけを編集者はあらかじめ登録していたのだ。そのため、共有設定するだけで、簡単に連絡先をライターに知らせることができたのだ。
共有してもらった名刺は個人領域にコピーすることも可能だ |
グループで共有できる名刺は5枚までだが、共有名刺は個人領域にコピーすることもできる。必要なものだけコピーしてから共有を解除すれば、大量名刺共有を必要としないグループでは十分だろう。会社という枠を超えて、同じプロジェクトを進行させる仲間とのコラボレーションにも「SkyDesk」の組織グループが活用できることが分かった。
以下のSkyDesk関連記事も参照してみよう。
■TechWaveの記事 「SkyDeskは取材現場で使えたか―TechCrunch Disruptで共有編【本田】」
■lifehackerの記事 「顧客データを社内共有する際の具体的なTips」
■誠Biz.IDの記事 「Gmailとgooglecalendarの組み合わせより、便利かも」