【連載】

超次元散歩倶楽部

4 小さいものたち

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小さい入り口、小さいガードレール、小さいエスカレーターなどなど、街中で時々妙に小さく作られたものを発見することはないだろうか。

そしてそれらを見つけると妙にうれしい気持ちになる人はいないだろうか。

僕は街の小さなものたちには、盆栽や箱庭のようなミニチュアアートに似た魅力を感じてしまう。今回も3つの例をもってそれを紹介をしてみたい。

小さい手すり

実用性はともかく存在感はある(撮影場所: 東京都新宿区)

これは新宿の雑居ビルで見つけた恐らく日本で一番短い手すりだ。

経年による劣化か、体重をかけるとグニャリと曲がりかけ、現状では実用性は低いが存在感はバツグン。

スーパーマリオでこういう、やたら小さい足場があってゲームの下手な僕はよく落ちて死んでいた。

小さい"左折"

曲がっても道があるわけではない(撮影場所: 東京都小金井市)

こちらは道路に突然出現した小さい左折の標示。小ささもさることながら、その示された場所はなんなのだ。

ちなみに言われたとおり左折してもその先にあるのは民家。道も何もないのだから、さらに意味不明である。

実はこの先、自転車などが通行する路側帯が徐々に細くなるため、「チャリは歩道にいったん上がりなさい」という案内なのではないかと考えているが、真意は不明だ。

小さい滑り台

滑り台デビューには最適な大きさかもしれない(撮影場所: 愛知県名古屋市)

名古屋市の中心部、大須で小さい滑り台を見つけた。

公園には子供たちもいたが、これを見て喜んでいたのは僕を含めた大人ばかり。

滑り台の不思議なことは、大人になるとなぜか子供らが滑っているほど上手に滑ることができない点である。

小さいものの魅力は、ミニチュアという外観的な楽しみもあるが、大で小を兼ねずにわざわざ小さく作った人の心の余裕が見られるからかもしれない。

街歩きの際には注目して見てはどうだろう。

<著者プロフィール>
zukkini
1982年佐賀県生まれ。進学のため上京するも友達が全く出来ないことに絶望し、ネット上で日記を書き始めて15年。
現在は残飯系情報サイト「ハイエナズクラブ」を主催し、「オモコロ」のライターとしても活動中。
趣味は録画した「警察24時」を繰り返し観ること。

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インデックス

連載目次
第7回 扉をやめた扉
第6回 あきらめた肉体改造
第5回 駐車場を観察する
第4回 小さいものたち
第3回 公衆便所アート
第2回 階段の最期
第1回 呼吸の合わない風景

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