マイナビは26日、「2015年卒マイナビ企業新卒内定状況調査」の結果を発表しました。同調査は8月1日~29日の期間に実施、国内企業2,195社より回答を得たものです。本連載では、同調査の結果を元に企業の2015年卒採用状況などを紹介します。

説明会が2015年卒よりも集中する

2016年卒の採用時期は、「エントリー受付開始」が3月、「選考開始」が8月からと大幅に変更されることが決定しています。しかしながら、「会社説明会開始時期」については1ヶ月の後ろ倒しに留まる見通しです。加えてピーク月への説明会集中度は「52.6%」(前年度29.2%)と一気に高まっています。

そのような予想を受けて、2016年卒の採用活動については「厳しくなる」という企業が90.2%(対前年度比29.8pt増)に上りました。企業がこれほどまでに不安を感じている理由は、学生確保競争のさらなる激化に加え、スケジュール変更により採用動向の予測が立てにくいためです。

来年度の採用活動について

採用スケジュール変更に関する対応について、「エントリー受付は3月1日以降に行う予定」という回答は55.5%と、約半数の企業で変更を受け入れる耐性ができているようです。しかしながら、「選考は8月1日以降に行う予定」という回答は19.8%に留まっています。選考活動開始について「まだ決まっていない」はほぼ半数の49.5%で、採用スケジュールが確定していない企業はまだ多いと言えそうです。

採用スケジュール変更

スタートダッシュに重点を置く

次年度「最も重点を置く」採用段階については、「母集団の形成(エントリー)」が37.1%に。エントリー受付開始時期が3ヶ月遅れることへの対応を重視する姿勢や、2015年卒で多くの企業が母集団の確保に苦労したという反省が結果に表われています。

次年度「最も重点を置く」採用段階

インターンを「初めて」実施する企業は5割に

この夏から秋口にかけてインターンシップを行う企業は51.3%と全体の半数以上。特に「今年初めて実施予定の企業」の割合は18.6%で、前年度の倍以上に増加しています。

また、今後インターンシップを行う可能性のある月については、11月~2月にかけてが各月3割を超え、12月や2月は4割前後に達しています。

この夏から秋口にかけてインターンシップを行う企業

2016年卒の採用では、新スケジュール導入の初年度ということもあり、企業側の不安が非常に高くなっています。各社はインターンを実施したり、スタートダッシュを重視したりと対策に追われていることがわかります。新制度化での採用活動はどうなるのか、採用する側される側ともにアンテナを張り、情報収集に励む必要がありそうです。