【連載】

近藤科学の最新ロボット「KHR-3HV」を試す

3 ようやくロボットが完成、腰も動くぞ

    大塚実  [2009/10/08]

    筆者多忙のため、少し間が空いてしまったが、組み立ての続きから始めたい。前回はマニュアルと順序を変え、下半身を先に完成させた。今回は残りの上半身も仕上げ、ロボットを完成させたい。

    最新バージョンが公開

    と、その前に、ソフトウェアのアップデートのお知らせ。KHR-3HVのコントロールソフトウェア「HeartToHeart4」で、最新バージョンの「1.1」がリリースされている。近藤科学のWebサイトからダウンロード可能なので、まだの人はPCにインストールして欲しい。

    新バージョンでは、不具合の修正や新機能の追加が行われている。しかし、HeartToHeart3で使えたLINK機能がまだなかったりと、改善して欲しい点も多いのだが、こうやってアップデートを行っていく姿勢は評価したい(PC業界では"当たり前"なのだが、HeartToHeart3ではほとんどバージョンアップがなく、初期のバグがいまだに残っていたりする)。

    従来バージョン(左)と最新バージョン(右)の画面。サーボモーターの色分けが左右で間違っていたのも修正されている(正しくは右図のように、左腕が赤、右腕が青、左脚が黄、右脚が緑となる)

    上半身の組み立て

    では上半身の組み立てに入ろう。マニュアルではP28「胸ユニットの組立」からになる。ちなみに、このマニュアルは、こちらでダウンロードが可能。買おうかどうか迷っている人、組み立てる自信がない人などは、まずはマニュアルだけでも見てみてはどうだろうか。

    以下の作業では1つ注意。連載の第1回で説明したように、筆者は首のサーボを腰に移動する改造を行っている。通常と一部手順が異なるので、マニュアル通りにやる人は気をつけて欲しい。

    胸ユニットで使うパーツ。首のサーボは腰に行ったので、代わりにダミーサーボを入れる

    ショルダーフレームには左用と右用があるので注意。ダミーサーボは2-5低頭タッピングビスで固定

    配線は左右対称。首サーボ(ID0)がないので、肩サーボ(ID1)と接続する50mmのケーブルは使わない

    前後のボディフレームを取り付けて完成。下部スペースにはバッテリを搭載することになる

    次は肩で使うサーボアームを用意する。まずボトムアームとベースを接続

    その裏側に小径ホーンを固定する。ネジの回しすぎには注意

    上腕部(左)を構成するパーツ

    組み立てるとこうなる。右側も同様に用意する

    続いて肘先。写真では、間違えてサーボアームが入っているが、正しくは両方ともボトムアームになる

    この工程で初めて2-8低頭タッピングビスを使用する。2-5とは長さが違うので間違えないように

    さらにハンドを取り付ける

    左右で対称になるように組み立てる

    これはフロントカウル。KHR-2HVではポリカーボネートだったが、KHR-3HVでは樹脂製になった

    このように組み上がればオーケー

    首のダミーサーボにヘッドベースを固定。くどいようだが、首は動かない

    先に作っておいた肩用のサーボアームを取り付ける。角度はこのように

    あとはこれまで作ったパーツをくっつけていくだけ。ガンガン行こう

    だいぶロボットらしくなった。樹脂製のヘッドパーツも取り付けた

    勢いで下半身も繋げてしまった。マニュアルでは、先に配線をすることになっているのだが

    左腕の配線。ケーブルはなるべく捻れが小さくなるように取り回す

    こちらは左脚。デイジーチェーン接続になるので、KHR-2HVよりも配線がすっきりしている

    腰サーボ(ID0)は、右脚のラインに入れる。胸ユニットで使わなかった50mmのケーブルをここで使用

    バックパックを背中に取り付ける。ケーブルを穴から出すのも忘れずに

    マイコン基板「RCB-4HV」もセット。サーボからのケーブルは、KHR-2HVから半減したのでスッキリ(17本→8本)

    ボードカバーを最後に取り付けて、ついに完成

    ポーズをとってみた。上半身が回転している点に注目。そう、これがやりたかったのだっ!

    まずは初期設定

    早速動かしてみたいところだが、その前に、少しだけ初期設定が必要となる。これは、サンプルモーションを安定して動かすためには非常に重要な作業なので、慌てずにしっかりやろう。

    まず、ロボットをPCと接続して、HeartToHeart4を起動する。ロボットの電源も入れて、原点設定の際に作成した「ニュートラル設定」プロジェクトを開く。マニュアルの手順に従い、RAMボタンを押してロボットにデータを転送すると、以下のようなポーズになるはずだ。

    トリムポジションの姿勢。写真では、別売の安定化電源を使っているが、もちろん付属のバッテリでも問題ない

    これは、各サーボモーターがすべて原点の位置になった状態で、"トリムポジション"と呼ばれる。もしこの姿勢にならないときは、原点設定を忘れていたり、取り付け角度を間違えていたりする可能性がある。問題の部分を良く見直そう。

    トリムポジションが正しく出ていれば、次の手順に移ろう。こちらもマニュアルに従い、「ホームポジション設定」プロジェクトを生成。同様にRAMボタンを押すと、今度は以下のような姿勢になるはずだ。

    ホームポジションの状態。このような起立姿勢になればオーケー

    これが、ロボットの基準となる"ホームポジション"だ。歩行などの各モーションは、この姿勢を基準に、腕や脚を動かすことになる。そのため、このポーズが標準と異なると、歩行時に転倒するなどの問題が起きやすい。なるべく標準状態に近くなるように、ここで微調整を行うのだ。

    組み立てたままだと、ロボットには個体差がある。筆者の場合、左右の脚位置がずれていた

    フレームのニュートラルゲージを参考に、サーボの角度を調整していく

    このようにサーボが真っ直ぐ並べばオーケー

    正面からもチェック。腕も脚も垂直になるように調整

    各サーボの設定が終わったら、今度は「ROMへ保存」ボタンを押す。ロボットの電源を入れ直すと、いま設定したホームポジションになるはずだ。

    設定が終わったら、付属のサンプルモーションを動かしてみよう。トルクが大きくなったためか、KHR-2HVに比べると、ジャイロ無しでもかなり安定しているように見える。

    動画
    前歩行。かなり安定している(wmv形式 576KB 4秒)
    なんだか力強い左旋回(wmv形式 662KB 4秒)
    動画
    キックモーションも強力(wmv形式 420KB 3秒)
    片脚で屈伸もできてしまう(wmv形式 1.78MB 13秒)
    動画
    圧巻はこれ。うさぎ跳びではジャンプもしている(wmv形式 1.01MB 7秒)
    スローでチェック。しっかり浮いているのが分かる(wmv形式 1.28MB 8秒)

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