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鉄道ニュース週報

63 2階建て新幹線、終焉へ - E4系に引退報道

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JR東日本の新幹線車両E4系の全廃が報じられた。2018年以降、E7系へ置き換えられるという。共同通信がスクープし、配信先の新聞社が一斉に報じている。E4系は現役で唯一の2階建て新幹線として「Max(Multi Amenity Express)」の愛称で親しまれた。今後、2階建て新幹線の復活はあるだろうか。

2018年度の全廃が報じられたE4系。現在は上越新幹線で活躍中

E4系は1997年に登場した。8両編成のオール2階建て車両だ。老朽化した200系を置き換えるため、2003年までの6年間で26編成208両が製造された。建築限界いっぱいの背高車体で、ホームから見上げると独特の頼もしさがある。先頭車も他の形式よりいかついイメージだ。巨大な体躯から、なんとなくクジラを思わせた。

オール2階建て車両として先輩にあたるE1系は12両編成だった。E4系は8両編成となり、東北新幹線では東京~福島間で山形新幹線「つばさ」との併結運転も行われた。E4系8両編成の定員は817名で、これは東北・上越新幹線向けのE2系10両編成(0番台)の定員814名とほぼ同じ。E4系を2編成連結すると定員は2倍の1,634名となり、東海道新幹線の16両編成の定員1,323名より311人も多い。1本の列車でE2系の列車2本分の乗客を運べるため、お盆や年末年始、大型連休の混雑に対応できると期待された。

しかし、東北新幹線の八戸延伸を機に「はやて」が誕生し、最高速度275km/hに対応したE2系1000番台が導入され始めると、最高速度240km/hにとどまるE4系は余剰となり、2001年から上越新幹線へと活躍の場を移した。長野新幹線(現・北陸新幹線)の臨時「あさま」として走った時期もある。2012年からは上越新幹線専用車両となって「Maxたにがわ」「Maxとき」として運行され、現在に至る。2018年度といえば、最も新しい車両でも製造から15年。新幹線車両の寿命といえる。

E4系の乗り心地はどうか。定員増のための2階建て車両だったけれど、2階席の車窓は新幹線車両で最も良かった。防音壁より高い位置に窓があり、市街地区間でも車窓を楽しめた。その反面、1階席は景色を期待できなかった。これはビジネスマンにとっては落ち着くと好む人もいたようだ。ホームの高さと視線の高さが一致するという車窓も面白かった。自由席車両は1階席を好むという人も多かったようだ。自由席車両は2階席が定員増のため3列+3列になっていたけれど、1階席は3列+2列で比較的ゆったりしていた。

筆者にとって、上越新幹線のE4系の思い出はスキーシーズンの大混雑だ。2005年2月の週末。北陸方面に向かおうとしたら、越後湯沢駅までぎゅうぎゅう詰め。ほとんどがスキー客だった。ガーラ湯沢駅へ行く人がこれほど多いとは思わなかった。

JR東日本はE4系の後継車種としてE7系を考えているようだ。しかしE7系12両編成の定員は934人。E4系8両より多いとはいえ、16両の定員には足りない。それであのスキーラッシュに対応できるだろうか。増発で対応しようにも、東京~大宮間は過密ダイヤで乗入れは難しい。大宮駅発着の臨時列車を設定して解決するつもりだろうか。

気になったので、ガーラ湯沢駅の1日平均乗車人員を調べてみた。上越新幹線にE4系が投入され始めた2001年は951人。その後は1,000人前後で推移し、2006年は788人に落ち込む。2007年は1,156人に回復したのものの、2008年から2010年までは900人台に落ち込んだ。ここから盛り返し、2011年は1,433人と大きく増え、2014年も1,440人となった。筆者がぎゅうぎゅう詰めで苦しんだ時期と比べて約1.5倍の利用者数だ。

ところが、JR東日本が発表した2015年度の平均乗車人員は1,127人と、前年比で300人以上も落ち込んでいる。当時、ガーラ湯沢スキー場の営業成績は好調と報じられていただけに、ちょっと不思議な数字だ。2015年といえば越後湯沢駅発着の特急「はくたか」が廃止され、北陸新幹線が開業した年だから、その影響がガーラ湯沢駅にも及んでいるのかもしれない。その一方で、もしかしたら新幹線直結のガーラ湯沢スキー場にもバスで行くスキーヤーが増えているのかもしれない。

旅行会社のスキーツアーを比較してみると、東京から日帰りの場合はバス往復が4,000円台から、新幹線(指定席)往復が1万400円からと、2倍以上の差がある。新幹線は自由席でも9,000円台で、まだ約2倍の差がある。自由席は座れないと大混雑に巻き込まれるから、「2度と新幹線では行きたくない、次はバスにしよう」という気持ちにもなるだろう。

JR東日本がE4系の後継となる新しい2階建て車両を作らない。その背景には、北陸新幹線の開業によって越後湯沢経由北陸方面の乗客が減り、スキー客も減少傾向で、いままでのような大混雑が発生しにくいという予測、あるいは混雑時も区間運転の増発列車で対応可能という考えがありそうだ。2階席からの眺望を楽しむならいまのうちといえそうだ。

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インデックス

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第65回 神岡鉄道「おくひだ1号」復活運転 - 廃線の町に新しい祭りができた
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第63回 2階建て新幹線、終焉へ - E4系に引退報道
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