ジョブジャケットで仕様を設定

複数の作業者でDTP業務を行う際に共有しておきたいのは、制作物の仕様や組版ルールなどの決まり事のほか、文字や段落のスタイル、カラーや罫線の設定などだ。これらを一括して管理するのが「ジョブジャケット」と呼ばれる機能。まずは[ジョブジャケットマネージャ]を開き、新しいジョブジャケットを作成する。[新規ジョブジャケット]の[レイアウトの仕様]では制作物の仕様を設定する。制作物のサイズからマージン、組み方向といった基本的な項目が設定可能だ。[スタイル設定]では、カラーや文字・段落のスタイルなどを作成したQuarkXPressファイルから読み込むことができる。旧バージョンのファイルから読み込ませることも可能だ。

ジョブジャケットで管理できるのは、作成するファイルの仕様、スタイルやカラーなどの設定だ。まずは共有したい内容をここで設定する

チケットの読み込みとプリフライト

ジョブジャケットで設定した内容は、「チケット」と呼ばれるファイルを参照させることで他の作業者に受け渡すことができる。チケットを受け取った人は、[チケットからプロジェクトを作成]というメニューを選択するだけで、あらかじめ設定済みのファイルを簡単に作成することができるのだ。

チケットからプロジェクトファイルを作成させるメリットは、設定をその都度、他の作業者に説明しなくても済むということと、何度も同じ作業をしなくて済むということ。さらには、発注者側がファイルの品質を管理しやすいという点などが挙げられる。ジョブジャケットではプリフライトの設定も行えるため、避けて欲しい作業(例えばスポットカラーの使用など)を防ぐことも可能だ。

プリフライトは、作業開始時、保存時、出力時など、任意のタイミングを設定して実行させることも可能だ。問題箇所を「警告」するだけでなく「禁止」としてメッセージ表示させることも可能だ

※ 本稿では開発途中のQuarkXPress 8日本語版を使用しています。発売時には仕様変更されている可能性がありますのでご了承ください。