こんにちは。プログラミング クラブ ネットワーク : PCN の 原です。

作り上げたpaprikaに「目」をつけるため、今回はさっそく、前回の続きに入っていきましょう。

距離センサーをブレッドボードで繋いでみよう

まずは、GP2Y0A21YKF6 を試しに使ってみます。ブレッドボードとジャンパワイヤーを用意して配線していきます。

GP2Y0A21YKF6 に ハーネスを取り付けると、3本のワイヤーが出ています。配線の色はさまざまなので、センサー正面左からみて (1) Vo, (2) GND, (3) Vcc となります。対応する配線は (1) 白, (2) 黒, (3) 赤 となるように接続しましょう。Vccなどの知らない用語が出てきますが、ここでは、各配線の用途が異なるのだな、という程度でOKです。

ブレッドボードを使った配線例

次に、ブレッドボードで作った回路をIchigoJamに接続していきます。

このセンサーの出力 Vo は、アナログ出力になるので、IchigoJam側は、アナログ入力に対応する IN2 を使います。また、このセンサーの動作推奨電圧は 5V の為、IchigoJam側の5Vへ。GNDは、GNDに接続します。

・白 ジャンパワイヤー CN2 上の IN2
・赤 ジャンパワイヤー CN5 上の 5V
・黒 ジャンパワイヤー CN5 上の GND

実際に配線した写真

うまく接続できましたか?細い線は抜けやすいので、抜けたら差し直してあげてくださいね。

距離センサー を使った動作確認をしよう

接続したら、次のプログラムを入力して、動作確認をしてみましょう。

動作確認プログラム

RUN したら、画面に数字がどんどん出てきます。これがセンサーから送られてくる距離データです。距離センサーの前で、紙や手を、近づけたり・離したりしてみましょう。画面に表示される数字が変わりますか?センサーからの距離に応じて、100から900ぐらいの間の数字が出ると思います。

あ、このセンサーは 10~80cm の距離に対応しているとのことなので、何メートルも向こうに紙をおいても反応しませんよ。

数字が変化しないときには、ブレッドボード上 と IchigoJam側の配線を、もう一度見直してみましょう。

これで、paprikaの目が作れそうですね。

コラム:距離センサーGP2Y0E02Aを使う

もう一つのセンサー GP2Y0E02Aを使う場合の説明をします。前回のコラムでも紹介したように、同じ距離を測定する機能がありますが、仕組みが異なるため、配線が異なってきます。

GP2Y0E02Aにハーネスを取り付けると、4本のワイヤーが出ています。配線の色はさまざまなので、センサー正面上からみて (1)Vdd, (2)GND, (3)Vout, (4)GPIO1となりますので、対応する配線は (1) 赤, (2) 黒, (3) 白, (4) 1と同じ赤となるように接続しましょう。 前のセンサーには無かったのがGPIO1端子。これはセンサーのOn/Offの制御に使います。今回はOnにするためにVCC(赤い線)に接続します。

ブレッドボードを使った配線例(GP2Y0E02A)

次に、ブレッドボードで作った回路をIchigoJamに接続していきます。

センサーの出力 Vout は、アナログ出力なので、IchigoJam側はアナログ入力に対応する IN2 を使います。また、このセンサーの動作推奨電圧は 3.3V の為、IchigoJam側の VCC へ。GNDは、GNDに接続します。

・白 ジャンパワイヤー CN2 上の IN2
・赤 ジャンパワイヤー CN5 上の VCC
・黒 ジャンパワイヤー CN5 上の GND

実際に配線した写真(GP2Y0E02A)

動作確認プログラムは、同じものが使えます。次回説明するメインプログラムは、センサーの特性が異なるので、閾値として使う値に修正が必要な場合がありますので、動作確認プログラムで、自分が使いたい距離のテストを上手くやって、画面に表示される値を覚えておいてくださいね。

なお、こちらのセンサーの対応距離は 4~50cmとなります。

距離センサー を 固定する準備

ブレッドボードをつかった配線・動作確認も上手くいったので、固定する準備にはいりましょう。このままの状態だと、paprikaがぶつかった瞬間に配線が抜けてしまう恐れがあるので、固定してもOKという段階になったら、ここの手順で、固定をしてください。

この手順では、次のような工具を使うので用意してください。

・ラジオペンチ
・ビニールテープ / 絶縁テープ
・ハンダゴテ, ハンダ(利用経験がある場合。必ず大人と一緒に使用する)

ハンダゴテの利用が初めての人は、火傷や火事になる恐れもありますので、利用したことがある大人の指導のもと、おこなってくださいね (使わなくても大丈夫な手順も、紹介します)

手順:
1.ジャンパワイヤー 片側の加工
2.ハーネスの配線被膜を長めに取る
3.加工したワイヤーに絡める
4.ハンダで接続(使える場合のみ)
5.ビニールテープで保護

1の加工は、写真の様に、針金をラジオペンチの先で掴んで、Uの字になるように行います。

ジャンパワイヤーの加工

次に、ハーネスの配線の皮膜を、最初の3倍ぐらいまで取ります。ハサミで「軽く」挟んでクルッと一周回すと被膜を向きやすいです。ただ被膜の下の金属線まで切らないように注意してやりましょう。

その後、加工したジャンパワイヤーに、ハーネル配線の金属線を巻いて、ねじります。手を離しても取れなければOKです。ここで、ハンダが使える場合には、ハンダ付けをして強固な状態にしてあげてましょう。

ハンダ付け して 結線を強固にする(可能な場合)

最後に、ビニールテープで保護して完了です。

ビニールテープで保護

完成すると、ブレッドボードなしに、MapleSyrup上のコネクタに、直接配線が出来るようになります。

距離センサーの取り付け

最後に、マジックテープをつかって、paprika正面に固定したら完成です。

マジックテープで取り付け

次回は、パワーアップした paprika で遊んでみましょう。

著者紹介

原 秀一(はら ひでかず)
サーバー・ネットワークが得意なWebシステム系のITプロフェッショナル。福井工業高等専門学校 電子情報工学科、福井大学 情報工学科を卒業。学生時代はプログラミングから逃げ腰だったが、クラウド時代になり35歳から本格的にプログラミングを再開。IchigoJam等を用いたプログラミングを広める団体PCN(プログラミング クラブ ネットワーク)を友人と共に主宰し、主にアフリカ担当としても活動中。