Office 365のバージョンアップ

Office 365は常に改良を重ねてバージョンアップしていますが、今春は、大きなバージョンアップが2つありました。ひとつは、「Office 365管理センター」(テナント管理者用の管理ページ)と、デスクトップ版Microsoft Officeのバージョンアップです。

管理センターはテナント管理者しかアクセスできないので、大多数のユーザーが気づかない部分の更新ですが、見やすく、使いやすく、「今風」のデザインに変わりました。

デスクトップ版Microsoft Officeを含むライセンスの場合、Microsoft Officeについては、今までのOffice 2013からOffice 2016になりました。

なお、通常、Office 365のバージョンアップは、テナント単位で順次行われます。たとえば、あるテナントのバージョンアップが完了したからと言って、他のテナントも同じタイミングでバージョンアップが完了しているとは限りません。テナントによってバージョンアップスケジュールに時間差があります。

Microsoft Officeのバージョンアップ

デスクトップ版のMicrosoft Officeライセンスを含むOffice 365では、Microsoft Officeのバージョンアップ準備が完了すると、Outlook、Excel、Word等のOfficeアプリケーションを起動したときに、バージョンアップを案内するメッセージを表示します。メッセージをクリックすると、Office 2016へのバージョンアップを開始します。15~30分ほど時間がかかるので、時間的に余裕のある時にバージョンアップを開始するといいでしょう。

バージョンアップを促すメッセージは、Outlook、Excel、Wordなど複数のアプリケーションに表示しますが、いずれのアプリケーションからバージョンアップを開始しても、Microsoft Officeの全アプリケーションをバージョンアップします。

(1)「今すぐ更新」をクリックすると、デスクトップ版Officeアプリケーションをバージョンアップする。

更新バーに表示される「今すぐ更新」をクリック

Office 365管理センターのバージョンアップ

Office 365管理センターのバージョンアップは自動的に行われるため、管理者がサインインすると、ある日突然、管理センターのページが新しくなっている…… ということになります。ただし、この記事を執筆している2016年5月の時点では、ページタイトルに「管理センターのプレビュー」と表示されているため、完全な正式版ではなく、まだ若干の仕様変更が行われる可能性もあります。

従来の細かい設定メニューが沢山並んでいるというデザをインから、近年流行のデザインに刷新され、カテゴリ別にメニューや設定項目が配置されています。WordPressなどの最近のCMSを使っているユーザーには違和感のないデザインでしょう。一方、従来のメニューに慣れている管理者、新メニューで目的のメニューの場所が分からなくなった管理者のために、従来のメニューに切り替える機能もあります。

(2) 初めて新しい管理センターにサインインした表示。

Admin mobileのインストールは、携帯端末の電話番号を入力して「テキストメッセージを」をクリック。Admin mobileをインストールしないときは、「いいえ、結構です」を選択

管理者権限を持つユーザーがOffice 365にサインインすると、新しい管理センターになり、また、Admin mobileをインストールしていない場合には、Admin mobileの案内も表示します。

このままAdmin mobileをインストールするときは、ウィザードに携帯端末の電話番号を入力して、「テキストメッセージを」をクリックします。するとCMSで携帯端末宛にインストールポイントのURLを送信します。

Admin mobileとは、スマートフォンやタブレットなどの携帯端末でOffice 365の管理を行うアプリです。管理者は自分が所持する携帯端末にAdmin mobileをインストールしておくことで、外出中や勤務時間外などの非常時であっても、Office 365テナントの管理に対応できます。

すぐにAdmin mobileのインストールを行わないときは、「いいえ、結構です」をクリックします。後日インストールする際は、Google Playなどの携帯端末のアプリインストールサイトで、「Office 365 Admin」を検索するか、携帯端末で以下のURLにアクセスします。

http://aka.ms/office365adminmobile

Admin mobileについては、またの機会に紹介します。

新管理センターと旧管理センターの切り替え

新管理センターと旧管理センター、現時点では好みに応じて両方利用できます。

(3) サインインしてAdmin mobileのインストールウィザードを終了すると、新しい管理センターが表示され、デザインが刷新されている。

新しい管理センターの画面。「以前の管理センターに移動」をクリックすると、旧管理センターを表示できる

管理メニューは左サイドにアイコンのメニュー列として表示します。

新しい管理センターに初めてサインインするときは、新管理センターの使い方を紹介する「ナビゲート」が表示されます。

右上の「以前の管理センターに移動」をクリックすると、旧管理センターを開きます。

(4) 従来スタイルの管理センター。

上部の赤いバーをクリックすれば、新管理センターを表示できる

旧管理センターから新管理センターに戻すには、管理センターダッシュボード上部の赤いバーをクリックするか、アプリボタンをクリックして、「管理者」をクリックします。

旧管理センターへの切り替えは、固定的なものではありません。Office 365を一度サインアウトしてから再サインインしたときも、また新管理センターになります。

新管理センターの基本操作

新管理センターは、メニューボタンが大きく見やすく整理され、各ページも整理して表示するようになりました。

(5) 新管理センターでは、検索ボックスにキーワードを入力してメニューを検索できる。左サイドメニューボタンをクリックすると、サブメニューを表示。「>」ボタンをクリックすると、左サイドメニューをボタン列表示ではなくメニュー表示スタイルに切り替え。

上部の検索ボックスからメニューを探すことができるほか、左サイドメニューボタンからサブメニューを表示できる

(6) メニュー表示スタイル。左サイドメニュー上部の「<」をクリックすると、手順(5)のメニューボタン表示に戻る。

「<」ボタンをクリックすると、メニュー表示スタイルに切り替わる

(7) メニュー名の検索。テキストボックスにメニュー名の一部を入力して、メニューを検索。

メニュー名の一部を入力すれば、各メニューが選択可能

検索ボックスによる検索は、現在のところあまり高度なものではなく、メニュー名の検索程度のものです。あらかじめ操作したいメニュー名を知っていないと、あまり役に立ちません。ただ、Windowsのスタートメニューの「ファイル名を指定して実行」のようなもので、慣れれば階層メニューをあちこちたどらなくてもすばやく操作したいメニューを開けて便利です。

仮想サーバーは従来通り

Office 365では、基盤環境としてWindows Serverのクラウド版であるAzureが動作しており、その上で、サーバーシステムのクラウド版であるExchange Online、SharePoint Onlineなどが動作しています。使用頻度の高い主要な管理作業はOffice 365管理センターで操作できますが、細かな管理になってくると、どうしてもExchange OnlineやSharePoint Onlineなどの各サーバーシステムの管理パネルで操作しなければなりません。こうした各サーバーシステムの管理パネルについては、左メニュー下部の「管理センター」メニューボタンをクリックしてください。

(8)「管理センター」メニュー。

Exchange OnlineやSharePoint Onlineなどの各サーバーシステムを操作したい場合は、左メニュー下部の「管理センター」メニューボタンをクリック

各サーバーシステムの管理パネルは新しいタブで開きます。現在のところ、Exchange Online、SharePoint Online、Skype for Businessについては、従来通りのデザインのままです。おそらく、今後、管理センターに合わせて変更されていくものと思われます。

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