新規口座開設で手数料キャッシュバックやポイント付与が

株価の急落と乱高下で株式市場は厳しい状況ですが、これまで株とは無縁だった人たちが値頃感から新たに株式投資を始めるケースが増えています。

これから証券会社に口座を開こうと思っているなら、ネット証券各社が始めているボーナスキャンペーンを狙うのがお得です。

たとえば楽天証券。12月30日までに口座を新規開設した人を対象に、口座開設から3カ月間、1日あたり約定代金50万円までの株式取引手数料が無料になる「株デビュー応援キャンペーン」を展開中です。株価の下落でトヨタやNTTドコモ、東京電力、ソニー、ソフトバンクなど銘柄も50万円あれば十分購入可能。これらの株の売買が手数料を気にせず3カ月も売買できるのは大きな魅力です。

また、使いやすさと高機能で定評のある同社のトレーディングツール「マーケットスピード」も最初の利用申請から3ヶ月間は無料で利用できるので、本格的なトレードをしてみたかったと思っている人にもオススメできるキャンペーンです。

新規口座開設キャンペーンは、松井証券でも実施中。先物・オプション取引口座を新規開設すると、起算して30日以内に約定した対象取引にかかる手数料を最大10万5,000円(税込み)キャッシュバックします。対象商品は日経225先物と日経225miniになります。 マネックス証券の「取引手数料実質0円キャンペーン」も12月30日までに新規口座開設した人が対象のキャンペーン。こちらは日本株だけでなく投資信託、先物・オプション取引、米国株、中国株などの取引手数料が全額キャッシュバックされます。対象となるのは口座開設後1カ月以内の取引。キャッシュバック金額の上限なしなので高額の投資を考えている人やデイトレードをやってみたかった人などにもメリット大です。

個人向け国債やETF、FXなど個別商品のキャンペーン狙いも

ボーナスが出たら投資にまわそうと思っている人は、個別の商品のキャンペーンを狙うのも一考です。

たとえば個人向け国債ならSBI証券の「冬の個人向け国債キャンペーン」に注目。対象となるのは変動10年(第25回)と固定5年(第13回)。この2種類の個人向け国債を合計50万円以上購入すると購入金額に応じてキャッシュバックされます。たとえば30万円以上100万円未満ならキャッシュバック額は1,000円。100万円以上200万円までは3,000円、以降100万円増えるごとに+3,000円のキャッシュバックが受けられます。対象期間は12月25日18時約定分まで。

ETFなら松井証券が行っているETF取引キャンペーン。12月30日までにETFの取引を行った人の中から抽選でQUOカード1,000円分または「東証公式株式サポーター~ETF&REIT編」(定価500円)のいずれか(選択不可)をプレゼント。現物だけでなく信用取引も対象となります。

カブドットコム証券は投資信託を対象にキャンペーンを実施中。抽選で食用オイルや書籍が当たります。楽天証券では「楽天FXスタート応援キャンペーン」を実施中。口座開設とFX1回以上の取引でもれなく同社5,000ポイントが付与されます。

いずれにしても、キャンペーンでお得だからと安易に始めるのは得策ではありません。 投資先が決まっていた人などはキャンペーンでよりお得なところを選ぶことは有効ですが、とりあえずやってみようという人にとって今のマーケットの状況は不安定で短期的にはリスクが非常に高いといえます。メリットばかりに目をひかれることなく、じっくりと勉強し無理のない範囲で投資を始めることが大切です。

執筆者紹介 : 堀内玲子氏

主な略歴 : ファイナンシャルプランナー。証券会社勤務後、編集製作会社で女性誌、マネー関連書などの編集を経て93年に独立。96年ファイナンシャルプランナー資格を取得。
FPとして、金融・マネー記事などの執筆・監修、セミナー講師、家計相談などを行う。
著書に「あなたの虎の子資産倍増計画」(PHP研究所・共著)「年代別 ライフスタイル別 生命保険のマル得見直し教室」(大和出版)などがある。