こんにちは。モバーシャル株式会社/株式会社MOVAAAの山下悟郎と申します。今回マイナビニュースで、数回にわたってインターネット上の動画の基礎について書かせていただくことになりました。

2007年からインターネットの動画に関わってきまして、主に動画をつくったり、企画や見てもらう方法を考えたりしてきました。本稿では、インターネットの動画になんとなく興味がある方、動画をつくる立場にある方、自社で導入してみたいという方、そんな方々に向けて、浅く広くではありますが、インターネットの動画が今どんな状況なのかをお話させていただきます。

最近、動画を見たのは"いつ"?

突然ですが、最近いつ、インターネットで動画を観ましたか? 今朝?昨晩? それとも、先週? あるいは、最近観てないな、という方もいるかもしれません。ともあれ、いつ、どんなデバイスを使って、どんな内容の動画を観たのか、少し思い出してみてください。

自宅のソファーでノートパソコンを使って、見逃していたドラマを見た人。出勤や通学途中、SNSで友人がシェアしたサッカーの動画をスマホで観た人。タブレットでキュレーションメディアに上がっていた面白動画を見た人。いろんな方がいると思いますが、ここ1週間で1度でも動画を観た、という方は結構多いのではないでしょうか。

ちなみに、僕は今朝、通勤途中にFacebookでタイムラインにあがってきた動画をスマホで観ました。「海の波が凍る」不思議な現象を捕えた海外の動画です。


ひと昔前ですと、まだインターネットで動画を観るユーザーはごく一部の限られた人でした。しかし最近では、視聴ユーザーの数、動画のコンテンツ数、視聴されている時間、どれをとっても飛躍的に増加しています。どれくらいたくさん動画が見られているのかというと、YouTubeのデータだけ見ても、1 日あたりの動画視聴時間は数億時間、視聴回数は数十億回。ユーザーは10億人を超えていて、1分間に約300時間分の動画がアップロードされているそうです。

映画が1本2時間くらいの長さ(ものによりますが)なので、毎分150本の映画に相当する時間の動画がインターネット上にあがっており、一人が一生かけても観きれないくらいのコンテンツが上がり続けていることになります。もちろん、これはYouTubeだけの数字なので、他のメディアのものも含めるとすごい数になることは言うまでもありません。

いつ"から"動画を見ている?

ところで、皆さんはインターネットで動画を観始めた時期、いつくらいからか覚えていますか?

10年以上前から、インターネットで頻繁に動画を観ていたという方は、少ないのではないかと思います。というのも、10年前というと、アメリカでYouTubeが産声をあげたころ(2005年)。日本ではちょうどGyaoができた年とも一致します。ちなみに、ニコニコ動画のサービス開始は2006年です。当時はまだまだ観られていなかった動画ですが、それから10年間で、インターネット回線の整備や、スマートフォンやタブレット端末の高機能化、SNSの躍進など、さまざまな要因で動画は拡大してきました。

企業が宣伝活動に動画を使う場合、これまではテレビや映画など、オフラインのメディアを使っていましたが、視聴環境が整ってくるとともに、インターネットで動画を使ってマーケティング活動をおこなう企業が非常に増えてきました。皆さんも、一度は企業のWeb動画をご覧になったことがあるのではないでしょうか。

動画の制作もぐっと身近に

制作面でも昔に比べてハードルが下がってきました。動画の撮影機材や編集ソフトは非常に高価で使い方も難しく、なかなか一般の人が使うのは大変でした。ですが今やスマートフォンでも綺麗に動画を撮影できますし、無料の高機能編集ソフト、スマホアプリなんかも登場しています。下の動画は、iPhone6のみで撮影したものです。

スマートフォンだけでこれだけできてしまう時代ですから、驚きです。

次回は、視聴者がどんなコンテンツ、どれくらい見ているのか、というお話をしていく予定です。

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