こんにちは。管理栄養士の大柳珠美です。このコラムでは、忙しいビジネスパーソンでも手軽に実践できる内臓脂肪を減らす食生活情報を、お伝えしていきます。

GIってなに?

GIとはGlycemic Index(グライセミック インデックス)の略で"ジーアイ"と読みます。炭水化物(糖質+食物繊維)を含む食品を食べた際の血糖値の上がりやすさを表す指標です。炭水化物が即座に吸収され、血糖値が急激に上昇する食品のことを一般的に「高GI食品」と言い、逆にゆっくり吸収されて血糖値が穏やかに上がる食品を「低GI食品」表現します。

低GI食品を選び、メタボリック・シンドロームを防ごう

これまでお話してきた、糖質を多く含む食品を控えることに加え、血糖値をゆっくり上昇させる低GI食品を選べば、外食・中食(惣菜や弁当など外食と家庭料理の中間にあるもの)だけの食生活でも、より効果的に内臓脂肪を減らすことはできます。   現在、多くの研究によって低GI食品で得られる様々な効果が発表されています。中でも(1)血糖値の急激な上昇が起こらない(2)インスリンの分泌が抑えられ、膵臓への負担が少ない(3)長時間の満腹感が得られる、といった効果は、これまでお話してきた内臓脂肪を減らすためのキーポイントでもあります。それでは、下の表で一般的な食品のGI値をいくつかご紹介しますので参考にしてみてください。GI値が60以下の食品を「低GI食品」と考えることが多いでしょう。

一般的な食品のGI値

食品 GI値
ブドウ糖 100
せんべい 91
コーンフレーク 84
もち 83
ウェハース 77
白パン 73
ダイジェステイブクッキー 59
ライ麦パン 58
玄米 55
オレンジジュース 52
うどん 48
スパゲッティ 44
牛乳 27
出典:Am.J.Clin.Nutr.76,5-56,(2002)

糖質を多く含む食品の中で主食にあたる食品では、白米や白パンなど精製された穀物より、玄米やライ麦パンのように未精製の穀物の方が血糖値をゆっくり上げることがわかります。また、高GI食品であっても、低GI食品と組み合わせることで全体の値を引き下げるという考え方もあります。例えば、高GI値のコーンフレークは、低GI値の牛乳と組み合わせ頂くことで、血糖値の上昇スピードをゆるやかに抑えられると言われています。

ただし血糖値が上がる速度がゆるやかな低GI食品であっても、食べ過ぎればもちろん糖質過多になるので油断は禁物です。糖質量と併せて低GI食品を上手に取り入れながら、内臓脂肪を減らす食生活を着実に実践していきましょう。

次回は実際に食べるときのガイドとなる、低糖質メニューの選び方&組み合わせ方をご説明します。

(イラスト:いいあい)