【連載】
こんにちは。管理栄養士の大柳珠美です。このコラムでは、忙しいビジネスパーソンでも手軽に実践できる内臓脂肪を減らす食生活情報を、お伝えしていきます。
なぜ内蔵脂肪がたまるのか。メタボリック・シンドロームの本質は何なのか。その答えは「食後高血糖」に隠されています。食後高血糖とは、文字通り、食後の血糖値が高くなる状態のこと。血糖値が高くなると、インスリンというホルモンによって糖が細胞へどんどん送り込まれ、エネルギーとして使われていきます。しかし、インスリンは別名「肥満ホルモン」と言われているように、エネルギーとして使われずに余った糖を中性脂肪へ変え、せっせと脂肪細胞に蓄えてしまう働きもあります。つまり、食後高血糖が起きると、エネルギーとして使われなかった糖質によって肥満になりやすいのです。
私たちの体は摂取した栄養素のうち、糖を優先的にエネルギー利用するため、砂糖がたっぷり使われたお菓子や清涼飲料水、缶コーヒーなどを四六時中、口にしていると、たまった「体脂肪」をエネルギーとして燃焼する暇がなくなってしまいます。また、常に血糖値を少しずつ上げ、その都度インスリンを出してしまうことを長年続けていると膵臓が疲れ果て、糖尿病発症のリスクを高めてしまうことにもなります。
バランスよく摂ることが推奨されている3大栄養素は「炭水化物(糖質+食物繊維)」「脂質」「たんぱく質」と言われています。そのうち、糖質は100%が血糖に変わり、血糖を上昇させる時間は、口に入れてからわずか15分ほどです。一方、たんぱく質はおよそ50%、脂質に至っては10%未満しか糖に変化しません。血糖値を上昇させる時間も2~4時間ほどかかり、糖質とはずいぶん異なることが分かると思います。
栄養素が血糖に変わる割合
栄養素が血糖に変わる割合は『糖尿病教室パーフェクトガイド』(池田義雄監訳/2001年/医歯薬出版)を参照
食後の血糖値を一気に上げないためには、まずは血糖を一気に上げる糖質を摂り過ぎないようにすることが重要です。例えば、チャーハン、ラーメン、ぎょうざにビール、食後のスイーツなど、一度の食事で糖質に偏った組み合わせをしないようにしましょう。次に、食事の間隔をあけ過ぎないようにすることも大切です。朝、昼、夜の3食をだいたい同じくらい間隔を空け、食べてください。その際、夕食の食べ過ぎには注意しましょう。
また、このコラムでは特に触れませんが、食後のウォーキングは、糖をエネルギーとして消費する手助けをしてくれます。とくに食べ過ぎたかなと思ったら、エレベーターではなく階段を使う、1駅歩くなど手軽にできるウォーキングで食後高血糖を防ぎ、内臓脂肪の蓄積を阻止しようとする心がけもよいと思います。
次回は、あなたに必要な1日のエネルギー量についてご説明していきます。
(イラスト:いいあい)
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