主に工業地帯にあり、貨物列車しか通らない貨物専用線。貨物ファンの鉄ちゃんには人気のある被写体ですが、一般向けの情報はほとんどありません。また、ヤードでは、列車は思いがけない動きをすることがあります。今回は、あまり語られることのない貨物専用線について解説します(すべて架空の設定です)。

前回、レアな機関車を見逃してしまったテツヤくん。そのくやしさををベテラン鉄ちゃんに話すと、「珍しい機関車が見たければ、貨物専用線の○○鉱山鉄道に行くといいよ」と、教えてくれました。それは、歴史がある近くの鉄道ということですが、テツヤくんは初めて知りました。しかも、時刻表の路線図にも載っていません。Webサイトも、公式のものは見つからず、鉄ちゃんによるかなり専門的なサイトがあるだけです。そのサイトを見ると、見たことのない機関車の写真がズラリ。「本当にこんな鉄道があるのかなあ」と半信半疑ながらも、とても撮影してみたくなりました。

貨物専用線がどこにあるのかを知りたければ、一般的な路線図ではなく、省略やデフォルメが一切ない地図を見なければなりません。それには、「電子国土ポータル」サイトを利用するのがオススメ。また、前回お話した『貨物時刻表』にも、一部の貨物専用線についての情報があります。それ以外は、個人のWebサイトや掲示板を参考にコツコツ情報収集するしかありません。

○○鉱山鉄道は、大きな工場の間を走る単線です。線路をたどっていくとヤードがあり、遠くで小さな機関車がゆっくりと貨車の入れ替えをしていました。踏切の警報機は鳴っていましたが遮断機がなく、列車がテツヤくんの近くまで来る気配はありません。ちょっとくらい踏切に入っても大丈夫なのではないかという気がしたそのとき、背後から汽笛が。思いがけず別の機関車が入ってきて、冷やっとしたテツヤくんでした。

貨物専用線があるのは、比較的人の日常生活から離れた場所です。そうであっても、鉄道用地とそうでないところは仕切られていて、立入禁止と一目で分かるはず。例え列車が来る気配がなくても、立ち入りは厳禁です。特にヤード付近では、列車は入れ替え作業などで不規則な動きをします。通過していくだけの場所とは列車の動きが全く違うということを、頭に入れておきましょう。

貨物専用線には、個性的な機関車や古い鉄道施設など、その路線独自の見所があります。日常生活とは関係がなくても、産業を支える大切な存在なのです。お近くにあるかどうか、また、過去あったかどうかを調べてみてはいかがでしょうか。

ミニ情報
地方出版社の鉄道写真集に注目

貨物専用線をはじめとする地域性の高い鉄道を熱心に撮影しているのは、プロよりもアマチュアです。そして、写真集は大手ではなく、地方出版社からよいものが出ています。情報が少ない分野では、このような写真集が貴重な資料となります。最近はWebサイトから簡単に購入できますから、利用してみましょう。