掃除に洗濯にと幅広く使える「重曹」。この連載では、重曹を使って住まいを快適にするテクニックを紹介する。今回は、「重曹クリームクレンザー」を使って、汚れが付きやすい「電子レンジ(オーブンレンジ)」庫内の掃除にチャレンジしてみた。
(「重曹クリームクレンザー」の作り方はこちら)

きれいになった電子レンジの庫内

毎日使うのに掃除が行き届かない「電子レンジ」

毎日の生活に欠かせない家電といえば、「電子レンジ」を挙げる人も多いのではないだろうか。筆者宅の電子レンジも、調理や弁当作り、昼・夜の食事の温め直し、食材の解凍、オーブン機能を使ったおやつ作りなどで1日中フル回転だ。

そんな電子レンジの庫内は、温め直し時の食材や油の飛び散りなどで汚れがち。さらにオーブン機能を使うと庫内が高温になり、張り付いた油汚れが一層頑固になってしまう。そんな汚れに気づいてはいるものの、あまりにも電子レンジを使う頻度が多いので、掃除が追いつかない……というのは言い訳だろうか。

そこで今回は、重曹クリームクレンザーを使って、電子レンジの庫内の掃除をしてみた。重曹クリームクレンザーとは、重曹に液体せっけん、酢を混ぜたもので、頑固な油汚れに有効だ。前回は、魚焼きグリルの汚れをスッキリと落としてくれた。

重曹クリームクレンザーで汚れを浮き上がらせる

筆者宅の電子レンジは、すでに製造から21年が過ぎているがまだまだ現役。今はあまり見かけなくなったターンテーブル式である。その庫内はというと、上部にあるオーブンの熱源付近には黒い焦げが付き、側面には飛び散った食材や調味料が一面に張り付いている。前回掃除したのは、年末の大掃除以来だったろうか……。

扉を開けると、四方に汚れが飛び散っている(画像クリックで元画像表示)

早速、重曹クリームクレンザーを庫内に塗ってみる。その後、汚れを浮き上がらせるために30分ほど放置した。

重曹クリームクレンザーを塗布する

今回、汚れ落としの道具に使ったのは、金属たわしのほか、不織布たわしとジーンズの切れ端だ。不織布たわしは、2~3cmほどの大きさに切っておくと使いやすい。ジーンズは布の織り目が細かく、適度な凸凹があるので汚れ落としに使えるのだ。シンクまわりや浴室の浴槽の掃除にも使用できる。

金属たわしのほか、不織布たわしとジーンズの切れ端も使用

30分後、ジーンズの切れ端で庫内側面をこすると……。重曹クレンザーでふやけた汚れが浮き上がり、数回こすっただけで銀色のきれいな側面部分が顔を出した。そこで、庫内の左半分だけ汚れを落とし、右側と比較してみた。かなり汚れが落ちているのがわかる。

こびりついた油汚れが、数回こするとすっきり

掃除をしていない右側には、まだ汚れがびっしりついている(画像クリックで元画像表示)

続いて、オーブンの熱源がある電子レンジの上部に挑戦。やはりオーブンの熱源の近くは焦げがひどかった。熱源部分は避けて重曹クリームクレンザーを塗り、30分放置。重曹クリームクレンザーは密着度が高いため、庫内の側面や上部に使っても、クレンザーが垂れにくく使いやすい。

逆さまに付けても、重曹クリームクレンザーは垂れにくい

そして30分後、今度は不織布たわしで強めにこすってみた。しかし、かなり力を入れないと汚れは落ちない。焦げがひどい部分は、不織布たわしよりも金属たわしを使った方がいいようだ。それでも長年付いた汚れは頑固で、完全に落としきることはできなかった。

最後は、ふきんやタオルなどで、庫内を水拭きして仕上げる。回転皿の汚れは軽かったため、食器洗い用の洗剤でも十分きれいになった。重曹をふりかけて洗ってもいいかもしれない(重曹ふりかけの効果はこちらを参照)。

結果としては、熱源近くの焦げをはじめ、四隅にも若干の汚れを残してしまったが、8割ほどの汚れを落とすことができた。

掃除終了後の庫内。内部が明るくなった感じがする

こまめに重曹スプレーで庫内を掃除

使い終わったらすぐに扉を閉めてしまうため、ついつい放置しがちな電子レンジ庫内の汚れ。軽い油汚れなら重曹スプレーだけできれいになるので、汚れが張り付く前に重曹水で汚れをふき取っておくのがおすすめだ。

わが家の電子レンジは21年間、大きな故障もせずに毎日がんばってくれている。今回は全ての汚れを落としきることはできなかったが、重曹掃除を取り入れて、これからも末永く愛用していきたいと心に誓った。