「CanCam」8月号

ネコ系の女子がいい!?

少し前になりますが、AERAの7月29日号に「なんてったってネコ目女子でしょ」という特集がありました。その記事には、最近目尻のキュっと上がった気の強そうな女の子がウケていて、それでいて甘えん坊そうなところがいいとありました。

また、記事によると、昨今のネコ系は橋本愛さんや北川景子さんで、イヌ系は能年玲奈さんやAKB48の大島優子さんなどだそうです。男性にもネコ系は人気で、「メンズノンノ」でも二度にわたって猫目ガールズの特集を組んだとのこと。

というわけで、その「メンズノンノ」8月号の別冊「麗しの猫目ガールズBOOK2」を見てみると、本田翼さん、大野いとさん、玉城ティナさんなどが猫目ガールズとして登場していました。

昭和の「ネコ系」と平成の「猫目ガールズ」は違う!

ただ、私が知ってる昭和の「ネコ系」と、平成の「猫目ガールズ」はなんか違う! なんというか、昨今のネコ系女子ってすごい柔らかくてほんわかして獰猛さもないし、イヌ系との区別も曖昧です。

その昔、私がネコっぽい女の子の魅力に気づいたのは1980年代のことでした。アイドル雑誌の藤井フミヤさんの対談かなんかで、フミヤさんは、「ネコっぽい子っていいよね、自由で人の言いなりにならない奔放さや小悪魔っぽいところがいい」とかなんとか言われていました。

いまでこそ、ネコっぽい女の子は奔放、イヌっぽい女の子は従順みたいなイメージができあがっていますが、昭和の時代は、まだそこまでのイメージは固まっておらず、私はこの記事を見て、「ネコって奔放で小悪魔なのか! 素敵!」と、まんまとネコ系女子に憧れた覚えがあります。

当時は、アイドルも中山美穂さんや小泉今日子さんなど、キリっとした派手顔のヤンキーっぽいネコ系女子が人気だったし、中森明菜さんは目じりをハネたメイクが定番でした。だから余計にネコ=女っぽいというイメージが定着していたし、年代によっては今もなお呪縛となっていることも考えられます。

ところが昨今は、「メンズノンノ」を見ても、ネコ系はどこか優しげであいまい。しかも、ネットで検索をしてみると、私がティーンだったころよりも、イヌ系の女性が好きという男性もいっぱいいるようではありませんか!

これはもしかしたら、日本で普通に見られる犬種が増えて(シーズーとかポメラニアンとかみたいな……)、イヌのイメージが必ずしも男性的なものと結びつかなくなったことや、男性がネコ系女子に翻弄されるのを楽しめなかったり、恋愛至上主義ではなくなったりしたことなんかも関係しているのかもしれません。

「CanCam」9月号で見た「モード系子猫女子」

では、女性誌の世界で「ネコ」はどうなっているのでしょうか。7月初旬に出ている女性誌の見出しや中身をおおまかに見ていったところ、大きく「猫」を扱っていたのは「CanCam」9月号の「夏は保護色でカモフラサマー」という特集くらいでした。その特集には、「スイート系うさぎ女子」「コンサバ系バンビ女子」「モード系子猫女子」という三つの女子が出てきて、猫はそのひとつ。

ほかにも、ネコ目のアイラインはモード系と出てきた「ViVi」などもありましたので、昨今のネコにはモード系というイメージが強いのかもしれません。ということは、いつでもネコ系であるというよりは、T.P.Oにあわせたネコ、もしくはコスプレとしてのネコという感じでしょうか。毎日目じりを丁寧にアイラインでハネさせてというよりは、ここぞというときにだけハネさせる、ここぞというときにネコになるということかも。

しかし、冷静に考えると、ネコ系女子の人気というのは、かなり昔に定番化してしまい、逆に能年玲奈さんや、大島優子さんのようなイヌ系顔の女子が台頭したからこそ、今になって「メンズノンノ」が「ネコ目ガールズだっていいもん!」とその価値を見直したんじゃないかという気もします。つまり、ネコ系女子は希少性を発揮しだしたとも考えられます。

実際のところ、世の男性は、ネコ派が多いのかイヌ派が多いのか……、気になるところです。

<著者プロフィール>
西森路代
ライター。地方のOLを経て上京。派遣社員、編集プロダクション勤務を経てフリーに。香港、台湾、韓国、日本などアジアのエンターテイメントと、女性の生き方について執筆中。現在、TBS RADIO「文化系トーラジオLIFE」にも出演中。著書に『K-POPがアジアを制覇する』(原書房)、共著に『女子会2.0』(NHK出版)などがある。