「お気に入り」は永遠ではない

今や、ビジネスでもプライベートでも、情報収集と言えばインターネットでの検索が当たり前になっている。その際、有用な情報が掲載されているページをお気に入り(ブックマーク)に入れることも多いだろう。

しかし、お気に入りはWebページのアドレス(URL)を記録したものだから、表示できなくなる場合もある。これは、誰しもが経験したことだろう。

例えば、Webサイトの再構成によってURLが変わる場合もあるし、製品情報のページは新製品が発表されたことでURLが変わる場合もある。やもするとWebサイト自体がなくなってしまう場合さえある。

だから、重要な情報ページを確実に残しておきたければ、「お気に入り」以外の方法を取る必要があるのだ。

オーソドックスな「名前を付けて保存」

最もオーソドックスなWebページの保存方法としては、Internet Explorerの機能の「名前を付けて保存」が挙げられる。これは、Wordなどと同様に、表示しているWebページのデータを、そのままパソコンのハードディスクに保存する機能だ。

まず、ツールバーの「ページ」から「名前を付けて保存」を選択する(図1)。「Webページの保存」ウィンドウが開いたら、保存場所を一工夫しよう。Internet Explorerの「お気に入り」データが保存されているフォルダに、新しいフォルダを作成して選択するのだ(図2)。これなら「お気に入り」からすぐに保存したWebページのデータを開くことができる。

図1 保存したいページを開き「ページ」から「名前を付けて保存」を選択する

図2 保存先を「お気に入り」フォルダの中にするのがポイント

「お気に入り」フォルダは、「マイコンピュータ」→「C:」→「Documents and Settings」→「ユーザー名」→「お気に入り」と進んで開き、その中に新しいフォルダを作成すればよい(Vistaの場合は、「コンピュータ」→「C:」→「ユーザー」→「ユーザー名」→「お気に入り」)。フォルダ名は、保存するWebページに適当な名称(ここでは「マイコミジャーナル記事」とした)、「ファイル」名にはわかりやすい名称を入力する。日付も入れておくといいだろう。ファイルの種類は「Webアーカイブ、単一のファイル(*.mht)」を選択する。設定したら「保存」ボタンをクリックして保存する。

これで、表示していたWebページはPC内にデータとして保存できたわけだ。したがって、そのデータはインターネットに接続していない状態でも表示できるし、URLが変わっても大丈夫だ。保存したフォルダを「お気に入り」フォルダにしたので、後から通常の「お気に入り」と同様に整理することも可能だ(図3)。

図3 お気に入りから保存したページを開くことができる。

万能ではない「名前を付けて保存」

「名前を付けて保存」の場合、他ページへのリンク情報はそのままの状態で保存される。ただし、リンク先のページのデータまでは保存されていないので、インターネットに接続していなければリンク先は表示できない。

また、Webページ内のコンテンツは、バナー広告などを含めてすべてが保存される。そのため、必要でないデータも保存されてしまう場合も多い。また、一部のFlashコンテンツなどが、インターネットに接続しようとしてセキュリティの警告が出る場合もある。このような場合、FlashPlayerに適切なセキュリティ設定をしないとInternet Explorerの動作が不安定になる。

以上のように、今回紹介した「名前を付けて保存」方式は簡単ではあるが少々難点もある。次回は、上記の問題を解決する方法を紹介しよう。