【連載】

事例で学ぶiPhone/iPad活用術

1 大画面ツール活用で営業活動の効率化を実現!

    エースラッシュ  [2010/10/18]

    すでにiPhoneを全社導入しながら、さらにiPadの全社導入に踏み切ったのが、技術系人材サービス業のフォーラムエンジニアリングだ。iPadの大画面を活用し、詳細で見やすい営業資料を利用しての効果的な営業や出先での書類作成を実現。業務効率化を成功させている。

    「最先端と絆」を実現するツールとしてiPadを全社導入

    フォーラムエンジニアリングは、1981年に技術系人材サービスの先駆けとして創業。現在はエンジニアを自社で正社員雇用した上で、客先に派遣する特定派遣を主業務としている。

    フォーラムエンジニアリング本社受付

    同社が掲げているキーワードは「最先端と絆」だ。最先端の現場にエンジニアを派遣する企業として、新しい技術には積極的に触れ、業務に取り入れているのだ。たとえば、営業車として電気自動車「i-MiEV」を他社に先駆けて導入、2010年度中には約20台まで数を増やす予定だ。また、2010年春にはiPhoneを全社導入し、外出先からも日報業務が行えるようにしている。そして、同社が新たに目をつけたのがiPadだ。発売直後に触れる機会を持ったという同社取締役副社長の佐藤勉氏は、「触った瞬間、これはいける、使えると思いました」と語る。しかし、その時点でiPadを実際にどういう業務で利用するのかというアイデアはなかったという。

    「使用目的がないまま導入というのはおかしいかもしれませんが、これは1年後にはみんなが持っているだろうから、今のうちに一足早く導入したいと考えたのです。即座に5台購入し、各部署の責任者に配布しました。遊びに使ってもいいからどんどん使って、何に使えるか考えてみてほしいと言いました」と佐藤氏。実際に触った担当者からは、人材教育や営業支援に関するさまざまな活用方法が提案された。

    最先端への積極的な取り組みをiPad導入でアピール

    iPadの導入に際しフォーラムエンジニアリングでは、エンジニアのための求人情報サイト「エンジニアピット」に、営業用の情報を付け加えて閲覧できるiPad用アプリ「エンジニアピット for iPad」を独自開発した。その結果、派遣先に営業資料を大きく美しい画面でより動的に見せることが可能になり、訴求力も格段にアップした。

    求人情報サイト「エンジニアピット」

    「最新のiPadを活用しているということで話のきっかけになりやすいという効果もあります。また、さすが最先端のものを使っている、最先端技術を目指す会社は違う、と思ってもらえたら嬉しいですね」と佐藤氏は語る。実際、取引先からの反応は良好で、現場の社員からもグラフィカルでわかりやすい資料を使った営業活動はスムーズと非常に好評だという。そして、約200台のiPadが一括導入された。

    iPad用アプリ「エンジニアピット」

    エンジニアのスキルシート

    また、iPhoneの画面サイズではやりづらかった作業もiPadでは快適に行うことができるため、佐藤氏は「最近は自分のデスクPCを起動しなくなりました」と笑う。

    情報システム部ゼネラルマネージャー 菅貴博氏

    「エンジニアピット for iPad」の開発は、約1カ月程度で完了したという。

    「春から行っていたiPhone導入に関連するシステム調整を終えた直後だったので、かなり忙しかったという印象です。現場への導入に関しては、全国の各拠点へ出張し導入支援を行いました。ただ、すでにiPhoneを利用していたため、インタフェースに慣れていたこともあり、ある程度スムーズに行えました」と情報システム部ゼネラルマネージャーの菅貴博氏は語る。

    実際に利用する中で出てくる小さな疑問への回答、Tipsについては毎朝行われる全体会議で提供しているという。

    「全国のオフィスをテレビ会議システムで接続し、毎朝全員が顔を合わせられる場を作っています。最近では、会議資料もペーパーレス化され、iPadで閲覧できるようになり、もっと見やすく大きく表示するにはこうしたらいいよ、というような会話を皆と交わしながら利用しています。」と佐藤氏。社員同士の情報交換によってスキルアップを図っているという。

    社員が各オフィスの仲間とコミュニケーションを図るためのWeb会議スペース

    プライベート利用の推奨でモチベーションをアップ

    iPad活用法を紹介する菅氏

    利用にあたっては、とくに制限は設けられていない。社員は端末を自由に持ち歩き、音楽やアプリをダウンロードして利用してもかまわない。会社支給ではあるものの、プライベート端末と変わらない使われ方がされているのだ。

    「業務端末を持たされていると思って欲しくないのです。最先端の魅力的な端末が支給され、自由に使える。その上仕事もやりやすくなる、という感覚を持ってもらうのが理想です。楽しく自由に使ってこそ、使いこなす技術も身につき、新しい活用方法も思いつくのではないでしょうか」と佐藤氏は語る。

    もちろん、情報漏洩には気をつかっている。端末のパスコードロックをかける事はもちろん、個人情報の保管されているサーバにはiPadでアクセスしない、iPadで持ち歩くデータは、個人情報にかかわらない内容を少量に限るという、また、万が一紛失しても、遠隔で利用停止にする対策で、運用面でも安全性を確保している。

    「最終的にはシンクライアント端末としての活用や、キーボードを接続してPC代わりに利用することができたらと考えています」と菅氏。今後は社員教育への利用など、さらに幅広くiPadを活用して行く予定だ。

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