第37回 iPadian、9.7インチiPad Proに嫉妬する

う、羨ましくなんかないやい!(実は涙目)

11月30日にiPad Proが届いてからわずか4カ月。なんと9.7インチのiPad Proが出てしまった。iPad Proと名乗っているだけに、当然ながらApple Pencilが使える。そしてさらに12.9インチiPad Proよりもいろいろな機能が進化してる。発表日に注文した人にはもう届いていて、その報告を聞いているとちょっと悔しかったり……。

そりゃ12.9インチの大きな画面、使いやすいけどね。でも12インチのMacBookも持ってるiPadianとしては、サイズ的に被っちゃうんだよね。9.7インチなら12インチMacBookと一緒に持ち歩いてもいいかなと思うけど、12.9インチと12インチを持ち歩くってのはちょっと……。そう、やっぱり大きすぎるんだよ、12.9インチ(泣)。

噂通り出てしまった9.7インチiPad Pro。出るのはいいんだけど、4カ月って……

新しい9.7インチを詳しく見てみよう。

12.9インチと9.7インチでまず違うのはディスプレイ。サイズが違うのは当たり前として、それ以外に「広色域ディスプレイ」と「True Toneディスプレイ」という機能を謳っている。広色域ディスプレイは従来型より25%高い彩度で表示できるもので、True Toneディスプレイは周囲の光に合わせて色と明度を変化させる機能。つまり利用環境に合わせてより正しい色味を表現できるっていうこと。12.9インチよりも外に持ち出すことが多いことを考えると必要な機能と言えそうだ。

ディスプレイ性能がアップしてる!より高い彩度、環境に合わせた色と明度の調整と、野外で使うのに最適な機能だ

もう一つはっきりと違うのがiSightカメラ。12メガピクセルになり、Live Photosに対応。Focus Pixelを使ったオートフォーカス、レンズカバーにサファイヤクリスタルレンズを採用したり、FaceTime HDカメラも5メガピクセルになってるし。もちろんビデオ撮影も4Kに対応し、HD撮影も画質がアップ。スローモーションビデオも撮影できる。

そう、これiPhone 6sと同等のカメラ性能なのだ。「iPadにはカメラ性能はいらない」とiPadianは常々思っていたけれど、最近街中で写真を撮ってる人の中にはiPadを使ってる人も少なくないことを考えると、持ち歩ける9.7インチのカメラ性能をアップするのはアリなのかもしれない。というか256GBでバッテリー容量もあって、大きなモニターを使って確認できるって点では、9.7インチは4Kビデオ撮影に最適な機器と言えるんじゃなかろうか。これから野外撮影用にiPad Pro用のリグが出てくるかもしれない。ま、それを考えるとレンズのでっぱりはご愛嬌ってところか。

内容から見てiPhone 6s Plusと同じカメラが採用されて画質が大幅にアップ。ちょっと出っ張ったレンズは賛否両論

他にも細かなところではローズゴールドが追加されたり、最初から256GBの容量があったり、Apple SIMが最初から入っていたりする。256GBにするのは4Kビデオのために容量が必要と言われればそれまでだけど(今回のタイミングに合わせて13インチにも256GBがしれっと追加されたけど)、ローズゴールドが今回のタイミングなのはどーなのよ。iPadianの知ってる人は、12.9インチを持っているにもかかわらずローズゴールドをポチしちゃいましたよ。

一部の人にはとても悔しいローズゴールドの採用。12.9インチにはないのに……

そしてもちろんApple Pencil対応。12.9インチのiPad Proを買った人の多くはこれが使える機種はこれだけだからと購入したはずだ。それが「9.7インチでも使えるようにしたよ!」って言われた日には。まだ4カ月で十分に活用してるとも言えないのに。あ、でも今回9.7インチが出たことでユーザーが一気に増えることが予想されるので、その結果対応アプリが増えたり、新しくApple Pencilに特化したアプリが登場するかもしれない。そこはとっても期待したいところ。

4スピーカーも12.9インチと同じ。Smart Keyboardも専用のものが用意されて、結局よりパワーアップしたiPad Proが登場したってことですよ。サイズ感、値頃感なども含めてこの機種は十分に「買い」と言えると思いますよ、ええ。iPad Air 2を使ってる人も買い換えるに値する機種と言っていい。

さてここまで見てきて、9.7インチと12.9インチの違いは何かともう一度考えてみる。もっとも大きなポイントは「外で使うのか、自宅で使うのか」という点じゃないだろうか。9.7インチは持ち歩いて外で使うのに最適な機種。ディスプレイも環境光に合わせて変化するしカメラも高性能でその割に軽い。対する12.9インチは仕事で使いたい、じっくりと絵を描きたいなど屋内で座ってじっくり取り組むのに最適。やはり大きな画面はその手の要素で重宝する。Apple Pencilも12.9インチでは必須のデバイスと言えるけれど、9.7インチで屋外で使うにはちょっと違う感じ。そう考えると、やはりProという名を冠するのは12.9インチであるべきなのかもしれない。

と、自分を納得させて先に進むのだっ!……12.9インチを中古で売って買い換えたりしませんよ……多分……。

次回からはまたiPad Proを活用したレポートをお届けしていくよっ!