紙媒体のデジタル化に活躍

ペーパーレス化が進んでるというものの、仕事で、プライベートでも、紙媒体に触れる機会は依然として多く、ペーパーレスを推し進める場合はデジタル化する手間がかかる。そんな時に利用したいのがスキャナアプリだ。

「レシピブックの中から今度作るものを1つだけわかりやすくピックアップしておきたい」「代理で買い物をした時のレシートを画像化してメールで立て替え金額を知らせたい」「1枚しかないドキュメントを複数人でシェアしたい」。そういう時にアプリを用意してあれば、さっと撮影するだけで済む。

スキャナアプリの基本機能は、テーブルに置いた紙を斜め上から撮影した時に発生する台形状の歪みを補正して、できるだけ真上から撮影したのと近い状態にするものだ。これに用途に合わせた画質補正機能や、エクスポート機能が加わる。今回はモノクロ・カラーの両方に対応しており、PDF出力も可能な「iScanner」を紹介しよう。

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歪みを補正して取り込み

メイン画面下に2つのボタンが表示されているが、左がカメラを利用した取り込み、右がすでに保存されている画像ファイルを利用した取り込みだ。

カメラを利用する場合、上部に「オフ」と書かれている部分をタップして「オン」に切り替えると、用紙の境界線が自動検出される。下の青い丸ボタンをタップすれば撮影だ。境界線検出ができていれば、トリミング用のラインが表示される。四隅の点をドラッグして、ほど良い形を指定してから下の右矢印で決定する。

カメラからもファイルからもスキャンが可能

境界線検出機能はオン/オフ切り替えられる

枠を動かしてほどよくトリミング

既存画像を使う場合にはカメラロール等から画像を指定し、任意の形にフレームを動かしてトリミングすれば良い。スキャンアプリを使う余裕がない時にもとりあえず撮影しておけば役立つし、画像で誰かからもらったものでも対応できるのは嬉しい。保存前に表示される画面では、カラー/グレースケール/モノクロ二階調の指定が下部ボタンで行える。また、一旦保存した画像を開くと、さらに細かい明るさ調整やトリミングのやり直しも可能だ。

カメラロール等からファイルを選択

自由にトリミングできる

カラー画像のモノクロ化も1タップでOK

上の表示がドキュメント名になっている状態で右上のペン型ボタンをタップすると、ファイルを選択できるようになる。右下のボタンは削除、左下のボタンはエクスポートだ。エクスポートボタンをタップするとPDF化しているというメッセージが表示され、エクスポート先を選択するメニューが表示される。ここで画像、またはPDFとしてエクスポートが可能だ。「…で開く」を選択すれば、別のアプリでも開ける。PDF化も自動で済ませてくれるのが便利だ。

ドキュメントを指定してエクスポートすればPDFファイル化を添付したメール作成が手軽に行える

ファイルやフォルダごとにパスワードロック

上部の表示が「iScanner」になっているメイン画面へ戻って右上のボタンをタップすると、フォルダマークが表示される。これをタップして名前を入力するとフォルダが作られる仕組みで、名前を付けずにもう一度ペンボタンをタップすればフォルダは消える。作成したフォルダには、ロングタップしたドキュメントをドラッグすると、ドキュメントの移動が可能だ。

編集ボタンでフォルダ作成ボタンを表示

名前をつけて作成したフォルダにドキュメントをドロップして整理できる

フォルダやドキュメントの下には、南京錠のマークが表示される。標準状態では鍵が開いているこの状態で南京錠のあたりをタップすると「フォルダをロック」、または「文書をロック」をという画面が表示される。4桁のパスワードを登録すれば、ドキュメントやフォルダごとにロックも可能だ。

設定後で南京錠をタップすると「フォルダを解除」などのメッセージが表示され、ロックを無効化できる。ロック設定状態で南京錠以外の上の部分をタップすると、パスワードを入力してフォルダやドキュメントを開ける仕組みだ。

メイン画面左上のアイコンをタップした設定画面では「アプリのパスコード」でアプリの起動自体をロックできるようになる。仕事のドキュメントを扱うことが多い場合などには、ドキュメントやフォルダ単位、アプリ丸ごとなど目的に合せてロックするのがお勧めだ。

フォルダやドキュメントごとにパスコードをつけてロック

アプリの起動を丸ごとロックすることも可能だ

有料版ではクラウド連携にも対応

しばらく利用しているとプロ版へのアップグレードを促す画面が表示されるようになる。無料版では1日に取り込める枚数に制限があるが、プロ版ではその制限が開放される。また一気に複数ページを取り込んで処理するバッチモードや、クラウドサービス&エアプリントにも対応する。

特に便利なのは、クラウドサービス連携だ。DropboxやGoogle Drive、Evernote、Yandex.Disk、Box、OneDriveとメジャーどころのクラウドサービスをカバーしており、保存先として利用できるようになる。またスキャン時、自動的に自分へメールで送付するような設定も可能になるから、より深く利用しようと思うのならばアップグレードすると良いだろう。

利用料金:無料

制作者:Scanner App

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